2017年7月29日 (土)

小児科夏祭り

 今年も7月最後の金曜日に夏祭りを開催した。毎度のことながら少しでも子供達に楽しんでもらうのと同時に歌の楽しさとハーモニーの面白さを伝えたくて合唱を披露している。今年は全員で暗譜し踊ることを目指したので、いつもよりずっと少ない2曲だけの演奏のつもりだった。

 一昨日、小さい頃から診ていた男児が入院した。昨日その彼のところに仲間が見舞いに訪れた。県立船橋高校合唱部の一年生たちだ。8月に仙台で演奏会があるのでそれの打ち合わせも兼ねての見舞いらしい。ちょこっと閃き、
「ねえみんな、今日病院の夏祭りがあって合唱を披露するんだけれど、君たちも何曲かやってもらえないかな?」と問うた。
「えっ、そんなことやらせてもらえるんですか。もちろんやります。何曲しましょうか?」と二つ返事で出演が決定した。それから約1時間半後のステージだったが、なんと彼らはロビーに集まった子供達をノリノリにさせ、歌でバスに乗ってディズニーランドへ連れて行き、メドレーで酔わせてしまったのだ。こりゃすごい!
 その後歌うだけならグダグダになってしまうところだったが、歌って踊る今回のステージなら大丈夫。サザエさんのエンディングテーマと踊るポンポコリンE girlsバージョンならみんなで歌えることもあって大盛況で終えることができた。
 ロビーから場所を移動して射的に輪投げ、ヨーヨー掬い、綿飴・かき氷ときて軽食も食べたらワイワイ熱盛は当然。外へ飛び出し花火をしたら夏の夜風が気持ち良く、上手に祭りの終わりを迎えることが出来た。
 ありがとう、関係諸氏の皆さんのおかげでこんなに盛大な夏祭りが今年もできました。特に県船のみんな、本当にありがとう!

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息苦しい

 気管支喘息の診断は、特徴的な喘鳴と発作の経過ですぐにそれとわかるものもあれば、咳嗽だけで診断に苦慮する例まで様々だ。疑いながら治療し、その反応を見定めるしかない場合も多い。何より繰り返すというのが重要で、一発診断と行かないことを知っておいて欲しい疾患の一つだ。最近は呼気のNO濃度で診断する方法が保険適応となっているがこの濃度を測る計測器を持っている病院は少ないのが実情だ。残念ながら当院にもこれは無い。

 先日来院した女児は苦しいと訴えていた。他院で喘息と言われ薬をもらったが良くならないとのこと。看護師さんがバイタルを確認している間、ずっと苦しそうにしていて酸素飽和度も94%、呼吸数も40回を超えている。しかしバイタルを取り終わるとスマホをいじり始め、普通に呼吸していた。診察室に入る頃には呼吸は16回。顔色も良く、何より良くしゃべる。自分の思い込みだけをコンコンと喋り続けているのだ。喘息で苦しいのはすぐに良くなったりはしない。他の器質的疾患でも数分で良くなったりはしないけど・・・
 酸素飽和度がちょっとだけ気になったので、レントゲンと呼吸機能検査、心電図を確認した。レントゲンでは側弯が強いものの、肺野に異常はない。心電図で肺性心を疑う所見はもちろんない。呼吸機能検査は・・・指示通りに出来ていないのが明らかな所見。こりゃ心因性が強いかもと考え、側弯でかかっている整形外科のカルテを見返してみると、数年前にちょっとしたトラブルがあったようだ。思春期の女児はこの辺りがとても難しい。う〜ん、この時から抱えている問題がさっきこの子が激しく訴えていた話の根っこになっているなと思えた。少し探りを入れてみるかと、心臓や肺に問題はなさそうだと言うやいなや、こんなに苦しくて食事も取れないのにそんな馬鹿な話はない、こんな医者のところなんかやめて帰ろうと席を立った。もしここで、自分の中に少しでも向き合おうとする彼女を見られたら、造影胸部CTを撮って何もないことを確認してから、心理面のサポートをするつもりであったが、この状況では無理だ。すぐに危険な状態になることはないから、お帰りくださいとお話しした。
 
 おそらくこれまでと同じようにドクターショッピングを続けていくのだろう。大きな病院へ行き、これまでの検査結果をもらってきなさいと言われ、当院へ再診してくれる頃には自分と向き合う覚悟が出来ているのではないだろうか。そしたらゆっくり話してあげられるのだが。

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2017年7月15日 (土)

一元論では難しい

小学校一年生で初めて受けた検尿。ここで蛋白尿を指摘され、大学で腎機能障害があるとわかり当院へ紹介された男児。血圧が6歳なのに180/120もある!しかもBUN53、Cr1.5ってこの年齢なら腎不全じゃないか?それにも関わらず無茶苦茶元気で、走っても疲れそうにない・・・まあこういう場合ならネフロン癆(nephronophthisis)で貧血あって、代謝性アシデミアでもうカリウムも高いかしらん・・・ん?貧血なし、代謝性アルカローシスでカリウム3.0?低??何その腎不全???

 そこからスタートした謎の腎不全だが、多飲多尿が昔からあって今も3Lほどいつも摂取して2.5Lの排尿がある。TTKG測ると優に8を超える。こりゃアルドステロンが悪さしているぞと思いながらレニン・アンギオテンシン・アルドステロンの検索に取り掛かった。これらの検査データ報告は遅い。その間に画像診断をしておくべきと各種取り掛かった。腎動脈狭窄はない、右副腎に比べ左副腎は大きいな・・・とすると原発性アルドステロン症か?しかしそれだけでこの年齢に腎不全まで持って行かれる高血圧の持続があるとは思えない。ならば腎不全は別の原因か?
 もしこれが原発性アルドステロン症だけで引き起こされた腎不全なら年齢的に世界初症例だ。しかしそんなこと起こりえるだろうか?高血圧が6年続くと腎機能障害を引き起こすと病理学の教科書には書かれているが、それにしてもこれほどの状態(eGFR30未満)は例がない。とすると二つのことが起こっているのか・・・さて。

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2017年7月14日 (金)

求人 (千葉 小児科)

 この仕事、お金目的でやっている人はまずいない。特に小児科医なんて金とは全く縁の無い仕事。病院のお荷物でしかない。もちろん救急を24時間、365日受け入れて、NICUやPICUをフル稼働出来る施設なら病院経営の一翼を担うことも可能ではあるが、それが出来る病院は全国見渡しても限られている。そういった意味で、千葉県のとある病院の懇意にしている先生はお荷物からトップランナーへ変貌を遂げるべく奔走し、成し遂げてしまったのだから本当に頭が下がる。これに対してうちはどうか?近辺の小児人口は減少の一途を辿り、某大学病院は病○△鎖の噂が流れている。そんな中で入院患者・外来患者数とも増えているのだから、よくやっている方だと思うのだが、お荷物はお荷物だ。
 ところが隣接する印西市は住みやすい町で全国1位を獲得し、子供の数が増えている!その地域近傍の大学病院はヘリ搬送でも有名な病院で、小児科へも力を入れ始めている。ここに重点を置くべきではあるが、うちへの公共移動手段がない。電車はおろかバスも無く、自家用車しか無理。つまり特別なことが出来るという売りがなければわざわざ来てもらえる病院ではないのだ。かといって医者の数が3人から急に増えることもないので、救急を前面になどとは行かない。じっくり腰を据えて対応すべき疾患に対し専門性をアピールするのが生き残る戦略となる。
 腎疾患についてはどこにも負けない自負はある。成人へ移行しても、成人の腎内科も県内トップの実績がある。腎疾患を合併しやすい膠原病も診られる。ちょいと外れるが夜尿の問題も得意だ。そのほか昨今増加傾向にあるアレルギー疾患も成育医療センターでの研修を終えた医師を中心に対応できる体制が整った。低身長などの内分泌疾患も地域への啓蒙活動が出来るほどの診療を行っている。またとても特殊だが全身の痛みを訴える病気についても対応可能だ。検査は核医学を含めほとんどのものが可能で、エコーは心臓・腹部・頚部・脳に至るまで医者が自ら検査診断できる。手前味噌だが面白い医療を実践しているので、遠くとも足を運んで欲しいし、お役に立てる病院であると自負している。ただし必要性の低い検査や薬の使用は厳しく制限しているので、とにかく検査とか薬をという患者さんには不向きであることを承知して欲しい。
 とここまで書いてきたが、今日の趣旨は別にある。こんな診療をしている我が小児科に来てくれる若手医師を募集したいのだ。
 今のところ給料は安いけれど、教えてあげられることは沢山あって、もちろん自分のやりたい医療を自ら計画立てて実践でき、文献も主要医学雑誌はオンラインで多数検索可能だから学会発表も論文作成も毎年できて、都心まで電車で1時間で行けるのに周りは房総の村状態で、家族との時間もとることが出来る小児科ってなかなかないですよ。いかがでしょうか?興味のある方、コメント欄へ一言記入していただければ、個別に対応させていただきますよ。
 

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2017年7月 8日 (土)

研究説明会

 先日知り合いの先生から新生児の腎機能を示す検査データを一緒に調べてみないかと誘われた。自分のいる病院では産科がないため生まれたての子供を調べることなどできない。しかし月二回出掛けている淡路島でならそれも可能かと考えた。淡路島の病院で産科の先生や助産師さんに相談すると蜂の巣をつついたような騒ぎになった。研究なんて自分たちが参加できるのか?それってどんなことに気をつけたらいいのか?倫理委員会なんてうちの病院にあったっけ?様々な反応があったが、兎に角否定的な意見がなかったので、やってみたいと伝えた。

 すると数日後には担当の事務官が任命され、事細かにコンタクトを取ってくれるようになった。おかげでとても簡単に事が運び、倫理委員会も経て研究参加が決まった。それを先方に報告すると、是非詳細説明に伺いたいとの返事が来た。今回の健診のための来島に合わせ、かの先生の部下が説明に来てくれた。
 来てみてびっくり、自分が研修した病院で同じく研修を終えた仲間の医師であった。いや〜こんな遠くまでようこそ!聡明でとても明るいその医師の説明はとても分かりやすく、担当事務官が集めてくれた大勢の関連部署の人たちを納得させていた。疑問点、注意事項、細かな擦り合わせがその場で行われ、これなら出来そうと研究の正式なgo signが出された。
 会が終わったら、屋上からの景色を堪能してもらった。梅雨の晴れ間の屋上からは、大阪湾から紀淡水道まで見渡せた。スタッフと挨拶を交わし、岩屋港へ送ってもらい、港の食堂へ案内した。実はここの生しらす丼、玉ねぎの天ぷらが絶品なのだ。穴子の天ぷらも絶品なのだがこの日はハモの天ぷらが出来るという。それらを注文し、グラスを傾けた。近況報告と昔話を肴に運ばれてくる料理をつまむ。自然と笑顔が弾け、二人しかいない店内を笑い声で一杯にした。
 全てを平らげて明石へ船で渡る。小舟であったが、幸い潮はおとなしい。明石海峡大橋を下から子供のようにはしゃぎながら見上げ、くぐり抜けた後瀬戸内海へ沈む夕日を眺めた。明石に着いて静まり返った魚の棚を歩く。昼間の賑わいを説明すると是非今度奥さんを連れてきたいと言う。そして人気の明石焼きの店ではアッツアツの玉子焼きを口に入れ、ホフホフ湯気を吐きながら明石のタコを楽しんだ。研究のお願いに出掛けてきて、説明を真剣に聞いてもらえて、しかもこんな楽しい思いが出来るなんて幸せですと言う彼は最高に輝いた笑顔を見せてくれた。いやいやお礼を言うのはこちらの方。辺境の地でアカデミックなやり取りが出来る喜びを与えてくれて、皆のモチベーションがどれほど上がったことか。先生方、これからもどうぞよろしくお願い致します。

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2017年6月 6日 (火)

100km達成

 学会を終え、気の置けない仲間と船橋で散々飲み、酔いつぶれて電車を乗り越してしまった。それでも翌日は二日酔いにならずに済んだため、朝から庭掃除や洗濯をした。時間が思いの外余ったので、9時過ぎに自転車で遠出することにした。

 これまで100kmの大台を超えて走ったことがなかった。地図を見て、片道50km程度の距離にある町を探してみた。香取神宮が丁度50kmを超えたあたりにある。あそこの団子が美味いんだよな〜と考えるやいなや、着替えて自転車に跨った。風はやや左後方から吹いてくる西風だ。時速は巡行30kmと快適極まりない。それでも道が不案内なところもあり、スマホを自転車に取り付けてナビよろしく走ろうと考えていた。しかしいざスマホの電源を入れようとしてもウンともすんとも言ってくれない。こりゃ直射日光で熱くなりすぎたと反省し、スマホをサイドポーチに入れて道路標識を探しながら進んだ。
 途中の佐原の街に差し掛かると、菖蒲の季節ということで観光客でごった返していた。なんとかやり過ごし、香取神宮にたどり着いたが、ここも6月ということで結婚式が3組も連なっており、駐車場も境内もそこへの参道も人で溢れかえっていた。悲しいかな団子屋さんも満員御礼で近づけない。お参りだけして、早々に帰り道へつくこととした。
 同じ道を帰ると時間的にも混雑しそうだったので、利根川縁を帰ることにしたが、それがいけなかった。風は西から北西の風に変わり、しかも風速が強まっていた。香取神宮から北西に向かわなければ車通りの少ない自転車道を通れない。しかし風は完全に向かい風となる。まあ訓練だと思って漕ぎ出してみたが甘かった。とてつもなくしんどい・・・前へ進めないのだ。二、三度頭から水をかぶり、大腿に水をかけながら進んだが、北印旛沼に着く頃には精も根も尽き果てていた。ハンガーノックこそ起こさなかったが、本当にギリギリのところで帰りついた。全行程120kmの初めての冒険はほろ苦いもので終わった。

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2017年5月24日 (水)

完走 その2

 寝付けなかった。遠足前の子供のように興奮していた。空が白み始め、ホテルの窓を開け、日野川の河口を眺めた。東の空は赤紫色に染まり、褐色の大山が静かに横たわっていた。朝飯をホテルで食べる訳にはいかない。自転車を搬入し、会場到着が6時30分と決まっていたからだ。
 会場で最後の点検をする。カヤックの装備も万全。後は漕ぎ出すだけだと思っていたところで、順番に出発してもらうとのこと。うん?一斉スタートではないのか。しかもかなり後ろの方だ。タイムリミットもあるので、う~~ん。それでも順番通り、カヤックを進ませた。海は予想外のべた凪。浮かぶヨットをブイ代わりとして回り込んでゆく。眺望は抜群。美しい国引きの浜を進み、折り返して大山へ向かう。全行程1時間ちょっとでカヤックを浜にあげることが出来た。しかし後ろをみてもあまり人は残っていない。急いで自転車に乗り換え、博労座を目指した。
 家内と二人で山登りをすることを考えると、ハイクで時間を大幅に使ってしまうことになる。山頂14時がリミットでカヤック出走までのタイムロスを考えると自転車で相当稼がないと完走できなくなる。その思いで走り始めた。当初はなだらかな上り坂。快調に飛ばし、次々と他の走者を追い抜いた。丁度半分の行程でチェックポイントが設定されており、そこまでは20人程度追い抜いた。OS-1とチョコバーを摂り、休憩せずコースへ戻るとそこからは地獄の直登が待っていた。本当に急な上り坂が延々と続く。しかもワインディングすることなく、わずかな坂の緩みもない。それでも10人程抜いただろうか。標高400m付近でギアを最弱にしていることに気付いた。にもかかわらずペダルが回っていかない。気持ちは焦るが前へ進まない。途方に暮れたころ横を抜いてゆく自転車があった。進めるのだと頭で理解できたら少し前へ進めた。なんとかついて行こうと必死でペダルを踏み込んだ。標高500m、無理だ。これ以上進めない。リタイアが頭をよぎる。休みたい、しかし休んだら二度とペダルを踏み込むことなど出来ないだろうと思った。とそのとき、左足がペダルから外れてしまった。踏み込めない!地面に足を着いてしまった。助走無しに坂道で踏み込むことは容易なことではない。モンベルの監視員が大丈夫かと声を掛けてくれる。いやリタイアはしない。道路標識を見つけ、そこへ手を掛けながら左右のペダルを足にしっかり固定した。頼む、進んでくれ!なんとか踏み込めたお陰で、進むことが出来た。しかしあと300m。きっと無理だと諦めかけた時に、うしろからアメリカ大使館からの参加者が声を掛けてくれた。頑張ろう!その声に励まされ、必死で着いていった。標高600m、700m、これでもかと坂の角度が上がってゆく。博労座では家内と義理の父が待っている。リタイアするわけにはいかない。頭の中は真っ白になってゆく。椅子に座った女性が見える。ここはどこ?えっゴールまであと20m!!やった、登りきった!知らないうちに右手を握り、高く挙げていた。震える足でチェックポイントへ行き、芝生へ倒れ込んだ。10時5分、約90分弱でヒルクライムを終えていた。早い人は60分で登り切るとのこと。そんなことどうだっていい、登り切れたことに涙が出てきた。頭から水を浴びた。大腿へ水を掛けた。30分動けなかった。
 残りは3時間半しかない。普通の人で頂上まで約3時間。早い人は1時間で登るとのこと。運動していない家内の足を考えると余裕は全くない。二人でゴールしないとリタイアとなってしまう。チームとしてエントリーしたためだが、それより自分が足手纏いになるやもしれない。気力を振り絞って足を踏み出した。不思議なことに30分も歩くと、足は快調に動くようになった。行ける、そう感じたと同時に家内が遅れ始めた。ダメだ、無理は出来ない。励ましながら、休憩をこまめに取りながら頂上を目指した。そしてついに大山の頂が見えた。大会のゴールを示す旗が風で揺れている。ゴール!13時20分、完走を果たしたのだ。
 
Dsc_0585_3 やり遂げた。佐倉に来てから覚えたカヤック、一昨年ロードバイクを手に入れて走り始めたのが遂にここまで出来るようになったのだ。本当に素晴らしい宝物を手に入れた。
協力してくれた家族と仲間と主催者モンベルの皆様に深謝致します。
 

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完走 その1

 参加したいと何年も考えていた。昨年の誕生日に次の誕生日までに参加し、そして完走する目標を立てた。週2回のジョギングを3回に増やし、ロードバイクの距離も延ばした。海でのカヤックも経験を積み、そしてようやくこの日を迎えた。
 
 
 アウトドアショップの草分け、モンベルが主催する環境イベント&レースであるこの大会は、2009年に皆生・大山ステージから開催されている。つまり今年で9年目を迎える大会だが、カヤック・自転車(ヒルクライム)・ハイクの三種競技を行いながら環境を考えるというイベントだ。必ず本大会の前日に環境を考えるシンポジウムがあり、それは参加が義務づけられている。翌日は早朝からカヤックでスタートし、8kmコースを漕ぎ終えたら自転車に乗り換え山の中腹を目指す。大山なら標高800mのところに牛の品評会などを行っていた多目的広場博労座があり、そこまで直登のヒルクライムとなる。ここで自転車を降り、今度は自らの足で頂上を目指す。もちろん環境イベントであるので、楽しむのは自由。しかしタイムリミットは存在する。
 なにしろ初参加であるので、勝手が全く判らない。カヤックのスタート場所へカヤックと自転車の搬入をとアナウンスされていたので、とにかくカヤックを組み立てるべくその場所へ向かった。その後のシンポジウムを考えると時間がない。急いで組み上げるのだが焦ってうまくいかない。なんとか組み上げてゼッケン等結び付けたが自転車の用意が出来ない。仕方なくシンポジウム会場へ移動した。
 シンポジウムは大会の運営に関わる行政諸氏からの挨拶で始まり、モンベル会長の講演、環境プレゼンターの講演と続き、最後は環境パネルディスカッションが実施された。白川 勝信(芸北 高原の自然館主任学芸員)の環境と人との関わりについての講演は面白かったが、驚いたのはなんとも内輪向けの話の多さだ。年数回この大会に参加している人やグループが大勢いるためもあるだろうが、なんとも気色が悪い。モンベルは山を自然を愛する一人一人のサポーターではなかったか?それでもこの環境イベント&レースが日本で生まれ、本年9月にはアメリカオレゴン州で開催されることが決定するなど素晴らしい大会であることに異議を唱えるものではない。
  シンポジウムを終え、日没までに自転車を会場に搬入しなくてはならない。ホテルまで帰って、段ボールを受け取り、中の自転車を取り出して組み立てた。段ボールも含めて送料は往復1万円。これで慣れ親しんだ自分の自転車に乗れるのだから良い時代だ。早速自転車で会場へ向かった。メカニックのチームも来場していて、自転車の具合をチェックしてもらい、ゼッケンを取り付け、もう一度ホテルへ戻った。会場に残しておくこともできたが、レンタカーの中にしまっておく方を選んだのだ。
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2017年5月10日 (水)

若者の胸痛

 たま~にだけれど、中学生くらいの子が胸が痛いといって駆け込んでくることがある。前胸部の一点を指さし、ここが刺されるように痛いのだと言う。痛い割には顔色は良く、vital signを確認してもこれといった変化はない。もちろん不整脈もない。深呼吸をすると痛みは少し増強するが、ほんの数分すると痛みは消えてゆく。食事摂取による変化はない。座位でも臥位でも変化はない。
 こういった痛みに深刻な疾患はまず無い。ほぼPericordial catch syndromeと呼ばれる特発性の痛みである。一昨日初診で来た患者を研修医に診せていたら、この患者が来院した。全く何を考えたら良いか判らないと相談に来たが、答えは教えず、鑑別を挙げることと対応をよく考えるように指導して様子をみていた。結局バイタルチェックの後、胸のレントゲンと心電図のみオーダーしており、異常のないことを確認して症状が続く場合再受診というお話をして帰宅させていた。うん、それで良いよ。この患者さんはね・・・とディスカッションに続けて終了とした。
 子供の場合、心疾患ってなかなか無い。しかし絶対無い訳ではないのが、難しいところ。いつでも対応できるように構えておく必要があるっていうのがややこしい。というか腕の見せ所だ。

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2017年5月 5日 (金)

新生児マススクリーニング

今日も第1金曜日なので淡路島へ出掛けている。休日ではあるが生まれたての赤ちゃんたちの健診を行うためだ。それこそ頭のてっぺんから足の先まで隅々確認するのだが、外から見るだけではわからないことがある。持って生まれた身体のシステムが胎内ではなく外界で適応できるものかどうかというところなのだが、それを調べるのが新生児マススクリーニングという検査である。

 数年前まではガスリー検査と言って、フェニルケトン尿症、ホモシスチン尿症、メープルシロップ尿症、ガラクトース血症、クレチン症、副腎過形成の6疾患を早期に発見し治療する目的で検査が実施されてきた。最近はもっと複雑で稀な疾患も早期に発見し治療できるようになったことから、20疾患程度についてマススクリーニングが行われるようになっているのだ。タンデムマスと呼ばれるこのマススクリーニングだが、小児科医として遭遇する可能性が限りなく低い疾患も含まれており、当然正確な診断・治療をすべての小児科医が出来るはずなどない。残念ながら赤ちゃんにその疑いがあるという検査結果が出たからと言って、きめ細かな指導を求められても難しいのだ。だからこそ勉強が大事で、学術集会でもマススクリーニングのセッションは大入り満員であった。でもね、一生診ることがないかもしれない疾患の詳細を覚えておくことって難しい。。。
 ただどう考え、どう対処すべきかという基本は知っておくべきだ。日本先天代謝異常学会が出している新生児マススクリーニング対象疾患等診療ガイドライン2015などはとても役に立つ。その最初の数ページを熟読するだけでも意味はあるだろう。
 それにしてもこれだけ稀な疾患も治療できる時代が来るなんて、日本ってすごい国だな〜

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