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2018年6月 7日 (木)

梅雨入り

 今年も雨の季節がやってきた。運動好きな自分にとっては厄介な季節なのだが、今年自宅の庭には数種類の紫陽花が花を揃えている。雨に濡れるその花の玉を見ると、この季節も良いものだと思え、気分は揚げ揚げだ。
 そんななか、嬉しい文をいただいた。うちをかかりつけにしている子供の母親が、卒業文集に彼がこんな文章を載せてましたと持ってきてくれたのだ。「医者になるために」と書かれたその文章はとてもしっかりしたもので、おまけに字も丁寧で美しかった。そして私のような医者になりたいと結ばれていたことに、照れと感謝と責任を感じた。
 この仕事をしていると、外来受診中に医者になりたいと言ってくれる子供たちにしばしば出会う。その後看護師になった子や、医療機器を作成するべく工学部に入った子がまぶたに浮かぶが、多くは全く違った世界へ飛び出してゆく。先々月会った医学部6年生などの例はとても稀だ。それでも一時としても、自分のような者になりたいと思ってくれる子供たちがいることに感謝し、責任の重さを痛感するばかりだ。
 私はかなり厳しいことを子供にも親御さんにも伝えている。この子をどう育てたいのか、どういった大人になってもらいたいのか、そのために今どう対処すべきなのかを話しているつもりである。それに対し、きつく厳しい医者として拒否反応を示す方も多い。しかしこれに共感してくれるからこそ外来通院してくれる子供たちがいっぱいいることも事実である。
 今年は特に雨を見ながら、そんなことを考えるのだ。

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コメント


クーデルムーデル先生のような医師が増えることを切に願います。

投稿: ゆき | 2018年6月14日 (木) 10時09分

ゆきさん

 ありがたいお話です。精進いたします。

投稿: クーデルムーデル | 2018年7月 6日 (金) 14時40分

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