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2013年2月24日 (日)

何奴 その4

 「 K県のこども病院の腎臓科で医長を募集しているんだけど、行けないかな?」

 前任者が辞めるため、50才未満の小児腎臓専門医を募集していた。ボスのところへ連絡が来たのが一週間前。これまでの卒業生達を見渡したところ、行けるのは私だけだろうと判断して連絡したのだとのこと。前任者が何故辞めるのかは判らない。潜在的な患者数は物凄いはずなのに、かなり制限していたらしい。腎代替療法をしっかりやれるなら飛躍的に大きくなるだろう。だから若手を一人付けることも出来るがどうか。出来れば明日までに返事がほしいと。

 どう考えても勿体ないほど良い話だった。喉からYesという言葉が顔を出していた。だが一呼吸置くことにした。判りました、明日お返事しますと電話を置いた。クリスマスキャロルを翌日に控え、直前練習にも参加したが、上の空だった。

 一晩眠ることなく考えた。何故考えることがある?こんなチャンスは、もう無いだろう。バックアップなどすべての整った環境で自分の専門を極めることが出来るのだ。誰にとやかく言われることもない、自分の思い通りの診療が出来るのだ。しかし、自分がここを離れたら一体どうなるだろう?1年、いや2年前なら迷うことなどなかった。いや・・・あの時もそうだった。腎臓科医でいたいのか、それとも小児科医なのか?自分はこの病院で必要なのか?患者はどうなる?家族は?

 そもそも俺は一体何奴なのか・・・

 クリスマスキャロルを終え、インフルエンザを始めとした感染症シーズンもピークを過ぎ、あれから2か月が経過した。来年度の地域の健診業務に名を連ねている自分がいる。

 k県では公募の案内が来月末に延期されている。。。

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