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2011年10月21日 (金)

専門バカにはならぬよう

 柏まで電車で1時間と判明した。このところ疲れているので車は危ないなと思っていたので、ちょうどよい。いつもの東葛腎カンファレンスへ出掛けた。ホテルの二階で行われたが、数分遅れで到着できた。

 1題目 軽鎖沈着による間質性腎炎を呈した多発性骨髄腫の一例:とても難しく、おもしろい症例であった。病理所見では軽鎖沈着はなく、実はリンパ球・形質細胞が変な形でびまん性に間質へ広がっていた。病理の先生曰く、これは悪性を考えるべき所見であるとのこと。多発性骨髄腫も立派な悪性疾患だが、悪性リンパ腫などを腎組織から考えるなど考えたこともなく、ディスカッションにただ頷くだけだった。

 2題目 急性腎不全を契機に診断された発作性夜間血色素尿症の一例:PNHで腎不全になって、その組織像がどうなのかというのは見たこともない。発作性であるということで一過性に悪化と改善を来すのだが、どうみてもすぐにはよくなりそうもない組織が広がっていた。ところがやはり血尿がスッと消えてしまう。不思議な病気だ。いやはやおもしろい!

 3題目 ネフローゼ症候群を呈したアルコール性肝硬変の一例: これはいただけない。最初の導入からおかしい。アルコールは確かにかなり飲んではいるが、どこにも肝硬変の証拠が見あたらない。消化器内科でそう言われているというだけ・・・AST/ALTもγGTPもビリルビンも異常なく、Pltは若干低め、食道静脈瘤は見あたらず、肝脾腫も萎縮もないとなると一体何を持って肝硬変というのだろう。肝臓の予備能ももちろん確認しておらず、肝生検など話題にも上らないとは・・・この状況でアルコール性肝硬変に続発して起こりえる腎変化と言われても見る気など起こらない。ところがフロアも質問ちょろっとしただけで肝硬変を否定しない。小児科医が指摘したところで胡散臭く思われるだけだろうから、組織を自分で判断して早々に帰らせていただいた。

 帰り際、柏駅前のラーメン屋が気になったが、ホテルの食事も美味しく、完食してしまったのでそのまま帰った。電車はすぐに乗り込めたが、特急などの巡り合わせで各駅停車は長い待機を強いられ、1時間半もかかった。車内は空いていたので、座って論文をちょいちょい読むことができたのが救いだ。

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コメント

先生のその姿勢を見習わなくては…

投稿: Diabo com Fome | 2011年10月23日 (日) 16時15分

Diabo com Fomeさん

ラーメンをスルーしたところですかね?

投稿: クーデルムーデル | 2011年10月23日 (日) 20時18分

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