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2011年9月29日 (木)

原子力

 子供の頃読んだ本に、太陽のエネルギーは核融合によると書いてあり、ええっと原子爆弾とどう違うんだろうって考え、調べた。原子爆弾はウランやプルトニウムなどの核分裂を利用していて、核融合は水素とヘリウムを利用する。現存する原子爆弾のエネルギーなど太陽の核融合反応に比べればちっぽけなエネルギー発生に過ぎないと知り、自然界の神秘に胸を躍らせたものだった。

 実は核分裂はウランなどに臨界質量なるものが存在し、ある程度の質量を持ってしまうと勝手に臨界を起こして分裂してしまうので、巨大なものが作れないからエネルギー発生として核融合より少なく見積もられる。これに対し核融合反応は理論上制限などない。しかしとてつもない高温高圧下でしかも水素やヘリウムといった軽い原子を高速でぶつける必要がある。こいつが無茶苦茶難しい。後者は核廃棄物も出さないから人類の未来はこの反応を制御することにかかっているのだと思っていた。

 それから30年。未だ人類は核融合を制御するに到っていない(核融合を起こすことは出来た)。それでも核分裂を制御する方法を考えだし、核廃棄物の処理も工夫しているのだから凄いことだと思っていた。もちろん万が一の危険性はどうしても残るので、都会には作れないよなと思っていた。

 今回の福島での事故はとても悲しく、辛い出来事だった。あってはならないことと言いたいが、自然の驚異は人類の想像など簡単に打ち破るのだ。そんなことはない、津波は1000年に一度の割合で襲ってきていたのだから予想できたはずだと言う人達がいる。ならば富士山や浅間山の噴火も遠くない将来あるだろうが、それに対応することが出来るだろうか。地球に衝突する巨大隕石も予想できる自然現象だが、それに対応できる施設がどれだけあるだろう。

 人類は様々なことを克服してきた。より便利な世界、より暮らしやすい社会を作るべく技術を磨き、科学を創造し、改善を重ねてきた。今回の事故も克服しなければならない。おそらく出来るはずだ。原子力利用は諸刃の剣であることを身をもって知った我々は、それでも原子力という技術を捨てるべきなのだろうか。宇宙から見下ろす日本列島は、他国と明らかに違い、列島の形が鮮明に浮かび上がるほど灯されている。それがよい事かは別として、この日本の生活・経済・創造力を支えてくれる電力を得るために原子力以外の方法だけで賄えるものだろうか。この被害を見て、現在そして未来の人達へ放射性廃棄物という負の遺産を残すべきではないという意見ももちろん良くわかる。だが冷静に電力をどうやって得るというのか考えることも必要ではないだろうか。それも現在の話と未来の話をしっかり見渡しながら話すべき最重要問題だと思う。

 その意味で世論調査で98%の人が原発反対と言っているという報道には薄ら寒さを覚える。どっちかに揺れまくる国民性の表れなのか、それとも世論誘導が行われた賜なのか。冷静な判断を持とう。

 ちなみにセシウムがなぜ普通の土壌からも極微量に検出されるかというと、長崎・広島で現実に原爆を投下され、その上世界中で核兵器実験が行われたために相違ない。それに対してなんにも口撃しないのもどうかと・・・

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