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2011年6月 7日 (火)

HUS当たり年か

 国内を見ても国外を見渡しても、腸管出血性大腸菌感染からくるHUS(溶血性尿毒症性症候群)がそこここで発生している。この疾患は上記の大腸菌が作る毒素(ベロ毒素)により発症することが多い。毒素により脳症をおこしたり、腎不全に陥って生命を脅かす怖い病気だ。

 生野菜が原因だとか箸がどうのという話しが飛び交っているが、基本的には動物の腸管や排泄物由来であり、大腸菌の付着によりいろんなものが汚染され、そこから感染が広がってしまうものだ。もちろん肉やホルモン系の生食でも感染する。要はしっかりと調理場や食物を洗浄し、生は食べないとする他予防する手立てはない。新鮮な肉だから大丈夫というのは全く間違い。ただよく火を通しさえすれば大丈夫だ。

 そう思って眺めていたら、血便が出ているという児がやってきた。全身状態は極めて良好であったが、下痢も数日前からあったとのことで便の培養検査をしてみた。腸管出血性大腸菌O26が検出され、ベロ毒素も産生していた。あわてて家族を含めた周囲の状況のチェックを始め、同時に保健所へ連絡した。幸い児の周りに感染者は見当たらず、既に10日経過しているが本人の便の性状は正常化し、HUSの発症も認めなかった。O26は比較的おとなしい大腸菌なのでよかったが、当たり年かと思わせるには十分な材料となった。

 そこで小児科関連部署に連絡し、早急にHUSの勉強会とそこで使用する透析についての勉強会を開催するよう指示した。皆が一つの考え方で対応する必要があるからだ。もちろんそういった患者さんが発生しないことが一番ではあるが。

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コメント

どうも毒性が強すぎる印象がありますね.
今年はまだですが,去年を考えるとそろそろ…
ブルブルブルッ…
想像すると来るから止めておきましょう.

投稿: Diabo com Fome | 2011年6月 7日 (火) 14時40分

Diabo com Fomeさん

 そう言えば昨年は先生のところが当たり年でしたね。って噂厳禁でした・・・

 しかし欧州のO104ってどんなけ強いんじゃ!

投稿: クーデルムーデル | 2011年6月 7日 (火) 16時53分

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