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2011年1月25日 (火)

そこに夢はあるか

 女子高生時代から診ている慢性疾患の大学生が昨日来院した。これまでのリクルートスーツではなく、普段着姿であったため、もしやと思い尋ねてみた。就職がやっと決まりましたと笑顔が弾けた。

 半年ほど前からかなり焦りの色が顔に浮かんでいた。自分のやりたいことに固執していると就職先が見つけられないと嘆いていた。聞けばこのたび就職した先も、一般事務の仕事とのこと。でも夢は追うのでしょう?と問うと、今は考えられないとの答えだった。

 好きなことと仕事が一致するならばそれはとてもラッキーだ。大概、仕事は仕事と割り切らなくてはならない。そんなのは皆判っている。でも仕事を真っ正直に突き詰めていくと、それが面白いものに変わることもある。またひょんなことから、道が開けることもある。頑張ってみようなと話すと、素直な彼女の顔がまたほころんだ。

 若者が夢を持たないと言われて久しい。では自分にあるかと問いただしてみると、案外実現可能なちっぽけな夢しかないことに気付く。若者達が夢を持たないように見えるのは、夢を持たない大人を映した鏡を見てそう言っているだけかもしれない。それでもギラギラした欲望を若者に見出すことは稀だ。おそらくそれは満ち足りているか、あきらめのどちらかによるのだろう。

 高校全入、大学へも現在6割進学。すぐそこに大学全入時代が待っているご時世だ。切羽詰まった状況はどこにもない。その中で見果てぬ夢を追い求める若者がどれほど現れるだろう。こんちくしょう!と思った先に強烈な夢を抱くようになるというのも真実ではなかろうか。皮肉なことに就職氷河期に直面して、やっと若者は自分の夢を心に描くようになるのかもしれない。しかしやり直しの利かない年齢がすぐ傍まで来ていることにも早晩気付くだろう。

 いったい今の時代は幸なのか不幸なのか・・・

追記

 今までの自分の夢(職業編)

 ノーベル賞受賞科学者  ×

 宇宙飛行士  ×

 国文学者  ×

 現代のウイリアム・ハーシェルになる  もしかして道半ば・・・かな?

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コメント

夢を語ることが面白がられからかいの対象になる風潮の中で,自分の夢すら信じられなくなるのかもしれません.
それでもオヤジ達が元気で楽しそうに生きていれば,希望が持てるようになるのかもしれないと,空腹にも関わらず高楊枝をシーシーいわせてます.
最近読んだ本で「働く君に贈る25の言葉」佐々木常夫氏著と「空気の研究」山本七平氏著はいずれもその思いを強くさせてくれるものでした.息子が大学生になったら紹介しようと思っています.

投稿: Diabo com Fome | 2011年1月26日 (水) 15時06分

Diabo com Fomeさん

 先生の息子さんなら大丈夫。

 親子三代で飲んでる姿が目に浮かびます。もうすぐそこですよ。

投稿: クーデルムーデル | 2011年1月26日 (水) 18時05分

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