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2010年10月20日 (水)

郷に入っては

 昨日講義を終え、非常勤講師出席簿にサインを記入するために非常勤講師部屋へ入ると、非常勤の先生達が大きな声で話し合っていた。出席簿がなかなか見つからず、かといって全く初対面の先生達に聞くほどのことでもなく、机の周りを探してようやく見つかった。その間彼らの話が否応なしに耳に入ってきた。

英語教師?「私には何故学生達が私と話したがらないか判らない。授業は確かにちゃんと聞いているが、授業の合間に話をしても逃げていってしまう。」

男性講師「そりゃ確かに学生がおかしいね。君が話しかけているのに、それを避けるなんて。ネイティブの英語に触れる機会は日本だとそれほどないことだからね。」

英語教師「世界の人達とコミュニケーションをとるのは大学人、ことサイエンティストにとっては絶対必要なことだろう。自分の事をアピールできないでどうするんだ。日本の教育は間違ってるぞ。英語での論理的な考え方を身につけなければ世界に通用しないよ。」

 すべて英語での会話であったが、このようなことを大声で叫んでいた。そこで静かに聞いていた女性講師が口を開いた。

女性講師「あなたが言いたいことはわかる。でも彼らにコミュニケーション能力がないなんて思わない。日本語でならちゃんと議論するからね。英語での議論に慣れてないから仕方がないでしょう。もちろん彼らにも否はあると思うけれど、ここは日本で、日本語でコミュニケーションをとるべきところなの。あなたは日本語を使ったことある?私はあなたが日本語を話すところを見たことがないわ。どうして日本語でコミュニケーションをとろうと思わないの?私達はもちろん海外に出れば英語で会話しようとするわ。それはその土地の人が英語を母国語としているから、よそ者はそれに従うべきと思うからよ。それに日本語でしゃべる人達が論理的でないなんて全然思わない。」

英語教師「・・・・・・」かなり考えて、椅子に座って、弁明を少しずつし始める・・・

 ここで出席簿がみつかり、サインを加えたので、部屋を後にした。最後まで聞きたかったのだが。

 昨年ホームステイしていった中学生の顔が浮かんだ。彼は日本語を話そうと努力していたが、英語に時々日本語の単語が混じるだけであった。困ったことは英語で言えばなんとか通じるのだから楽なものだ。日本の学生が海外へ行って、困ったときに日本語で話しても誰も理解はしてくれない。だから英語を母国語にだって?そんなことをしたら日本文化はなくなってしまう。日本という国がなくなるのと同じだ。

 日本語で堂々と論理構築をしよう。その上で英語という世界共通のコミュニケーションツールを使うというのが日本に住む日本人にはベストな選択だろう。それにしても大学ってやっぱり面白いところだな・・・

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