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2010年4月 7日 (水)

さらばだアニサキス君

 先日の一件。お祈りするだけでは医療者として納得できない。知識としては、体内に入っても必ず変調を来すわけではない、胃に食らいついたら胃カメラで見ながらつまみ出す他ない、腸に食らいついたら痛み止めと飲食制限で出て行ってくれるのを待つほか無い、などしかなく、先手というものはなかった。

 本当に何もないのか・・・ネット検索するうちに、バリウムを飲んで痛みが消えた人を見つけた。バリウムは胃の表面の状態をレントゲンで映し出す時に使用する造影剤だ。胃粘膜にしばらくねっとり張り付いてくれる。後ははがれて落ちるのを待つだけというものだ。セメントではないから、どれだけの効果があるだろう・・・しかし一次的な対応は出来そうだし、もしかしたらアニサキスがそれを吸い込んでくれたら消化管が詰まってすぐ死んでくれるやもしれない・・・

 それにしてもあんなに小さな寄生虫が胃に食らいついたくらいで痛みが出るのだろうか?いや実際に七転八倒する人をみたことがあるので、痛いには違いないのだが、どうも腑に落ちない。よくよく検索しているうちに、寄生虫によるアレルギー反応が痛みに関与しているのではないかというものに辿り着いた。う~~ん・・・

 胃カメラをするときに、鉗子という道具で粘膜の一部を摘み取ってくることがある。それでも痛みはない。また胃粘膜下に出来た大きな瘤を見つけることもある、だからといって痛みはない。アニサキスの頭は鉗子よりはるかに小さい。またアレルギー反応でおこる胃内の好酸球性肉芽腫は胃粘膜下腫瘍より小さい。・・・・本当はどこにあるのだろう?

 悩んでいる内に何年かぶりにわずかに蕁麻疹が首筋に出始めた。もしや・・・半信半疑ながら、やれることはやってみようとバリウムを手に入れ、同時に抗アレルギー剤併用で内服してみた。蕁麻疹はわずかで治まり、昨日夕になり白いうんこが出たが、寄生虫らしいものは見当たらず、おなかの調子もすこぶる良かった。

 これだけでは効果があったのかどうかは定かでない。一般の人にお勧めできるかというとそれに耐えうる説得力はない。今回はアニサキスを食べたかどうか不明というものではなく、現実に食べた残りに居たので、まず間違いなく食べているだろう。先手についての論文報告は無だ。バリウムを手に入れることだって、試供品を仕入れるか胃造影検査のオーダーを立てて仕入れる他はないので、一般的ではない。抗アレルギー剤だけは花粉症の薬程度でよいので、お持ちの人は試してみてもよいかもしれない。

 とりあえず、今日もうれしいことに快食快便である。

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コメント

経験がありますがア二サキスはものすごく痛いです。
胃カメラをしてア二サキスそのものはみつからなかったのですが噛んだあとがあり状況から判断しました。
先生を始め皆様が御無事でありますように

投稿: 京都の小児科医 | 2010年4月 9日 (金) 11時49分

京都の小児科医さん

 みな無事でした。

 痛みは何から生じるのでしょうかね。

投稿: クーデルムーデル | 2010年4月 9日 (金) 12時26分

>痛みは何から生じるのでしょうかね

すごく痛かったと記載しましたがより正確には痛みというよりもうれつな不快感・嘔吐感+痛みだったようにも思います。

古い話しなので申し訳ありません。

皆様、御無事でよかったです。
 

投稿: 京都の小児科医 | 2010年4月11日 (日) 02時54分

京都の小児科医さん

 烏賊でしたか?それともしめ鯖?

 その後食べるのに勇気がいりませんか?

投稿: クーデルムーデル | 2010年4月11日 (日) 17時43分

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