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2009年6月 3日 (水)

喘息か?はたまた

 8歳の男の子が、昨夜から咳が止まらないと来院した。しかし診察室に入ってくる様子は特に苦しそうでもない。顔色も良好で、口先からというくらい軽い咳をひっきりなしにしていた。大きく吸うことは出来るが、息を吐こうとすると咳が止まらず出るようだ。

 聴診でも肺炎や気管支炎を疑わせるものはなく、喘息特有の音もしない。気道の過敏な状態緩和と気管支拡張をかねて薬の霧の吸入をしてもらったが、吸入中は止まるものの、その後は元通りになってしまった。レントゲンも異常なし。あまりにひっきりなしなので、母親も困った顔をしていた。入院を促すと是非にと言う。

 熱もなく、採血でも特に異常を認めなかった。こんな時は感染症ならマイコプラズマなどの気管支炎や百日咳を疑う。もう少し痰の絡んだ状況なら副鼻腔炎からの咳でもおかしくはない。しかしいずれも得られたデータからは考えにくい。家族で咳込んでいる人はおらず、本人の既往として喘息が疑われ、時々吸入を受けていたらしい。

 ならば吸入とロイコトリエン抑制剤で気道過敏を取ってみて、その上でしばらく様子をみることにした。でも咳喘息にしても本当に軽すぎる咳なのだが・・・

 それはそうと、喘息治療に新しい薬が出ている。IgEという抗体値が、喘息を含むアレルギー疾患を抱える患者さんには高くなることが多い。そのIgEに直接結合して失活させる薬ゾレア(ヒト化ヒトIgEモノクローナル抗体製剤:オマリズマブ)を2週から4週ごとに皮下注射するものらしい。適応はステロイド吸入など現行の治療への反応性の悪い患者さんとのこと。オーストラリアではすでに7年前から使用されているらしい。さてどんなものか、早速リサーチしてみるとするか。もちろんまだまだ子供達に使えるわけではないだろうが。

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コメント

またまた、お邪魔です。XolairはこちらでもGPレベルではほとんど使われていないようです。免疫科医もしくは呼吸器科医のみが使用しているようですね。悪性腫瘍の率が高くなる・・・しかも、どこの悪性腫瘍と限ったことではないようでなかなか現実的ではないかもしれませんね。僕も先生のブログに触発されて興味を持ったのでこちらの免疫科の医師に聞いてみようと思っています。もし、面白い情報がありましたら、また、お邪魔します。

投稿: Dr.TERU | 2009年6月 3日 (水) 14時35分

Dr.TERUさん

 これら生物学的製剤は一癖ありそうで、なかなか使用しづらいですね。未だ一つも手を出したことがありません。腎臓ではリツキシマブなど治療成績など出ていますが。

 現地情報お待ちしております。

投稿: クーデルムーデル | 2009年6月 3日 (水) 18時47分

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