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2009年4月17日 (金)

ロタウイルス流行

 季節はずれのロタウイルス感染の流行だ。まあ以前ほど冬季限定ということは無くなったが、胃腸炎症状の子供達を調べると出るわ出るわ・・・

 年少児だけでなく、年長児も大人もゲロゲロぴーぴーしている。さすがに年が上がれば症状の持続日数も少ないようだが、チビちゃんたちは予備力もなく、2,3日の入院加療を余儀なくされている。

 幸い下痢関連痙攣に至る子供や、腎尿路結石を来す児など認めないが、毎日結構な数の子供達が入退院していく。誰がどれくらいいたかなど覚えていられないくらいだ。

 ロタウイルスは下痢や嘔吐などの症状がなくなっても、便中に随分長い間排泄されると言われている。長い人だと1ヶ月くらい排出されるとの報告もある。簡便な検査として便中のウイルス抗原検査が出来るが、いなくなるまで検査するなど保険診療上出来ず、かといって数週間以上保育園など登園禁止とすることもままならず、流行を抑えられないでいる。便などの処理をしっかりすれば感染を防げるとはいえ、すべての人が上手くできるわけではない。しかもこのウイルスは特徴的な下痢となると教科書に書かれているが、典型的でない便にロタウイルスの抗原を認めることなど日常茶飯事だ。とすると正常と思っている人が実は保菌者であることも当たり前に存在するということだ。防御するには口に手を持っていく前には必ず手をしっかり洗うことくらいしかない。集団生活をしている幼い子供達への蔓延を防ごうとしても防ぎきれないのは仕方ないと言える。

 最近は親御さんもよく判っていて、下痢だけならば慌てず、水分を努めて摂取させ、ダメそうなら来院と言う方が多くなった。しかし嘔吐はやはり児の苦しそうな顔がそうさせるのか、一刻も早くなんとかしようと救急に駆け込んだり、脱水になってはいけないと吐いている傍から水分を取らせようとする人が多い。気持ちは判る。我が子の苦しそうな顔は見ていられない。しかし乳児でなければ、嘔吐してすぐ脱水にはならない。少なくとも半日の余裕はある。意識もハッキリしている状況で緊急性は少ない。傍にいてお腹や背中を数時間さすってあげるだけで落ち着くことも多いことを知って欲しい。なにより吐き始めてすぐに医療機関でしてあげられることはほとんどない。数時間は何を使っても止まりようがない。お腹を休めるようにしてあげるのがまず第一だ。

 少し落ち着いたところで欲しがるならスプーン一杯ずつの水分をあげて見て欲しい。5~10分置きにあげて、1時間経過して吐かないならコップであげるようにしてほしい。最初からコップでゴクゴクといくとまず間違いなく吐いてしまう。ちょっとずつにしても吐くなら病院を利用して欲しい。それが受診する絶好のタイミングだ。

 おっとまた入院?

 今日から始まった奈良での小児科学会、明日から行きたいのだけれど・・・・

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コメント

自分が勤めるクリニックの院長先生も本日から奈良に向け出発されました。
スタッフはありがたく久々の休日をいただきました。
このブログ先生に奨めておくべきでした!

投稿: | 2009年4月17日 (金) 21時47分

いつもなんとなくは感じているのですが。
 
このクーデルムーデルというお医者さんと、患者さん&その親御さんの間に存在する心地良いものって、なんなのでしょうね。
 
「愛だ、愛 by 釜爺」
 
 
 
って、褒め過ぎ?

投稿: ポリ | 2009年4月18日 (土) 10時45分

名無しさん

 奈良公園ですれ違っていたかもしれませんね。

 それにしてもよい天気で、暑かったです。

投稿: クーデルムーデル | 2009年4月19日 (日) 21時39分

ポリさん

 褒めすぎには違いありませんが、結構こういう医者&患者関係って多くなっていると思いますよ。

 しかしうまくいかないこともままあります。人間のすることですから仕方ないです。

投稿: クーデルムーデル | 2009年4月19日 (日) 21時42分

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