悩ましい
1歳の男の子。発熱2日目で苺舌にリンパ節腫脹、BCG痕の発赤が出現し来院した。もちろん川崎病を真っ先に疑い、採血したところ、肝機能障害(ASTなど500超)&胆道系酵素の上昇と共にCRP値12、白血球WBC 15000と炎症反応高値も認めた。こりゃ間違いなかろうと入院の上経過観察し、診断基準を満たしたところでγグロブリンをと説明した。
翌日にはお腹に発疹が出現し、更に1日経って手足が赤く浮腫んできた。眼は赤くないものの、発熱も入れれば明日にはしっかり診断基準を満たすだろうと思っていた。入院当日からアスピリンの内服も開始しており、川崎病の説明・合併症の発生およびγグロブリンの説明も既に終了していた。後は時間だけと思っていたら、急に熱が下がってしまった。
川崎病とは思っても、感染症の可能性を否定しきれるものではなく、血液培養と共に一般的なセフェム系の抗生剤を数日間投与し、抗生剤の効果がないことも一応確認することが多い。本患児は血液培養で何も見つからなかったが、抗生剤がヒットしたように見えたのだ。
これで川崎病としてγグロブリンを使うわけにはいかない。採血や心臓のエコーを繰り返し、炎症反応の消失と合併症のないことを数日間確認し退院していった。川崎病ではないとの確証があるわけではないので、アスピリンの内服は少量続けたままであったが。
本日発熱してから2週間になる。心エコーを確認しにいらっしゃったが、やはり心合併症はない。膜様落屑という指先の皮剥けも認めない。
さて・・・どこがFocusの疾患だったのか。化膿性頸部リンパ節炎としては症状が弱っちいし、尿路感染はなかったし・・・
病気っていうものは、そう簡単に診断とか治療とか決めつけが出来ないものなのだ。





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