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2008年9月30日 (火)

やっとスライドが

 10月2,3日の両日、那須塩原で小児腎不全学会が開催される。

 毎年この学会は和やかな雰囲気で行われ、日頃の疑問を解消するにもってこいなのだ。それは基本的に風光明媚な観光地で、しかも温泉宿にて行われるという方針が今なお続いているからに相違ない。議論の後、酒を酌み交わし、風呂に入って馬鹿話・与太話に花を咲かせながら腹を割って話せる仲間を作る学会は他にないだろう。もちろんそういった雰囲気になじめない人もいるとは思うが・・・

 今回一等初っ端の演題に当たってしまった。昨日やっと発表スライドが出来上がったので、院内で予演会をしたが、持ち時間6分のところ9分掛かってしまった。どこをどうするか・・・・端折ると伝えきれないし・・・・

 てなわけで昨夜いじった結果、7分まで縮めることに成功!これなら許してもらえるくらいにはなるだろう。あとは台風が直撃しないことを祈るのみ・・・

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2008年9月26日 (金)

悔しい思い

 昨夜八千代の勉強会で

 お願いした児の状況を知らされた

 冠動脈は7mmに拡大し

 抗凝固・抗血小板治療を受け続けることになる

 残念だがこれが現実

 でも

 立ち止まってはいられない

 次々と子供たちが治療にやってくるのだ

 ひとつひとつ受け止めながら

 明日のために立ち向かおう

 風に揺れる彼岸花も

 そうつぶやいているから

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2008年9月24日 (水)

防災訓練

 毎年病院職員のみで防災訓練を実施している。昨年初めて参加してみて、あまりにおそまつな状況であったためちょいと口を挟んだら、なんだか防災担当者のように扱われ始めた。ちょっと待て、そんな暇は無いと言いたいところだが、では一体誰に暇があって防災を考えられるだろう?そう考えるとむげに断るわけにもいかず、また今年も現場に立った。

 地震が発生し、負傷者多数が病院にやってくる事態を想定しての訓練であったが、一応自家発電設備は損傷なしという設定でトリアージからスタートした。今回は研修医がトリアージを担当してくれるというので、それを評価する側にまわった。

 さすがにトリアージの勉強をビデオなどを使ってやってきたというだけあって、間違いはほとんどなかった。もちろん迷う症例はいくらでもある。原則に則ってトリアージするのかどうか、そこは経験しかないのかもしれない。

 昨年ああだこうだと言いまくったためか、今年はどの部署も結構しっかりとした流れが出来るようになっていた。事前に対策を練っていたところもあったようで、こなれ始めていたことには少し驚いた。出来れば年に数回行えれば、あわてることも少なくなるのだろうが。なにより自分たちも被害者となっていることを想定に入れなければ、次にすすめないだろう。ここまで出来たのだから、これからは機能が制限される中での訓練にしなくてはならない。

 ところでトリアージは基本を知れば、医療関係者でなくても施行できるものだ。しかし昨今の事故で、トリアージが適切であったか検証するなんて番組が放映され、トリアージを行った者を問いつめるようなことが平気でなされていたがそれはおかしいことだ。検証はよい、それがあって初めてトリアージの経験が蓄積されるのだから、必要なことだろう。しかし不具合を個人の責任にしてはいけない。それでは本当の検証が出来なくなる。そして本来誰でも出来なくてはならないトリアージが、医療関係者いや医者限定でしか出来なくなってしまう。それは大規模災害においてスピードを削ぐ要因になりかねない。スピードが殺されれば、自然と助けられる人数は少なくなるのだ。

 トリアージは机上でも訓練できる。医療関係者ならそれは当然マスターすべき理論だ。それを一般に広められるかは報道姿勢にも掛かっている。

 それにしてもビシッと決まらないと気が済まないなんて、染みついたものの大きさを改めて感じる訓練だった。

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wedding partyにおける餞

Dsc00073  プロより凄い生演奏を聴かせてくれる友人がいる。当時学祭の花形で、どうしてプロにならなかったか不思議なくらいな男だった。いや風貌も性格も音楽で食っていくに十分な、いわゆる華のある男で、今はさらにパワーアップした華々しい生活を送っている。

 その彼がブログを書き始めた。なんでも高校のクラス会をするにあたって、進行状況やもろもろの連絡を書き込むために始めたらしいが、彼らしい文章で面白い。まだ許可をとっていないので、アドレスを載せるわけにはいかないが。

 そんな彼が友人の結婚式で弾き語りをしたという記事を書いていた。結婚式の友人代表の一餞別としてではなく、すべてのトリいや〆として彼はギターを掻き鳴らしたようだ。いやはや想像するだけで、心がふるえて鳥肌が立ってくる。

 この記事を読んでいて、ふと五月に行われた後輩の結婚式を思い出した。そういえば私もすべての〆を仰せつかり、慣れたギターではないピアノでの弾き語りをしたのだった。あのあと予想以上に反響が大きく、一体誰?何者?感動して云々・・・・という話を頂いた。うれしがって毎日のようにピアノを弾いてはいるが、発表の場があるわけでなく、自分の気持ちを落ち着かせるように弾く毎日だ。

 餞別はもちろん上手いに越したことはないが、友人たちが心を込めて贈るものならば、きっとその誠意は伝わるだろう。来週末またもや結婚式に呼ばれているが、ここでは皆でハンドベル演奏をすることにしている。先週夜空のムコウをハンドベル用に編曲し、練習を始めた。まだまだ拙いが、きっと最高の音で送り出せるはずだ。しっかり頑張ろうぜ。

 でも・・・〆にはならんと思うぞ・・・・

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2008年9月23日 (火)

優勝軒

優勝軒
東池袋大勝軒直系らしいが、私にはいまいち。

40分待ったのに。

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2008年9月18日 (木)

虫ムシ大行進

 虫のことを書いて思い出した。

 風の谷のナウシカという物語をご存じだろうか。そう、巨匠宮崎監督によるジブリ作品の一つである。きっと映画を観て宮崎監督が描きたかったことが何かを感じ取ることは出来たことだろう。しかし実はそれほど簡単なことだけ表したかったのではないことが判る原作の存在を知っている人は少ないはずだ。

 いつだったか失念したが、故郷の通い慣れた本屋でみつけたワイド版『風の谷のナウシカ』は、人間の業の深さをこれでもかと書き綴った物語であった。私はその物語に引き込まれ、読み耽った。それでも十分に理解したとは言えないほどで、とても深いため映画は7巻あるその物語のわずか2巻ほどの内容しか表現していないというものなのだ。

 もう随分と古く、本屋で見かけることもなかったが、つい先日千葉パルコのあやしい雑貨屋(絶品ハンバーガー屋の裏)に積まれているのを発見した。是非読んでもらいたい物語だ。

Photo

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2008年9月16日 (火)

適所・・・ではない

Dsc00070  朝のラウンドを終え、ふと目をやると

 廊下の窓に木の葉が一枚 風に吹かれていた

 どうってことない風景・・・・・

 いや窓に木の葉が一枚だけひっついているのはおかしい

 目を凝らしてみると、なにやら足があるように・・・

 そう思ってみると、角もあるような・・・

 どうやら木の葉模様の虫のようだ

 本人は隠れているつもりかもしれないが

 ガラスの上はちとまずいのではないかい

 

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2008年9月10日 (水)

γグロブリン不応川崎病

 川崎病にγグロブリンを使用することについて異論のある人は少ないはずだ。まずはこれを使ってみて反応をみるのが常套手段だ。

 川崎病の治療目的は合併症である冠動脈瘤を作らないことに他ならない。発症と同時に急激に瘤の出来る劇症型は別として、通常の川崎病ならまずは全身の血管炎症状を押さえ込むことがそれの近道だ。血管炎を押さえる薬剤として思い浮かぶものはいくつかある。γグロブリンの他好中球の働きを押さえるウリナスタチンやエラスターゼ阻害剤、ステロイド、免疫抑制剤であるシクロスポリン、ミゾリビン、血漿交換もよいだろうし、最近流行の生物学的薬剤である~マブもあり得るだろう。しかしこと川崎病に使用して効果のあると言われているものはγグロブリンの他は大差ない。そのγグロブリンが効かなかった時にどうするのか、それはまだはっきりした答えがない。多くの施設でもう一度γグロブリンを使用するという方針をとっているようだが、決まりがないというのが実情だ。ある施設では効かなければステロイドを通常量で使い、またある施設ではステロイドの大量療法を選択している。また他の施設ではシクロスポリンを試してみたり、いろいろ混合で使用してみたりもある。

 実はステロイドは以前川崎病で使用すると瘤の発生を増長してしまうとの発表がなされ、しばらく全く使われない時期があった。しかし疾病理論からもステロイドの有用性が見直され、最近ステロイドの効果を再認識する論文が相次いで発表されている。γグロブリン不応の川崎病に使用され、瘤を作らず押さえ込んだというものだ。とすればγグロブリンが効きづらい症例が予測できれば、早期にステロイドを使用することが可能になる。それ故最近ではγグロブリン不応予測値の研究がいたるところで行われ、誰それのスコアなる予測値が氾濫している。

 今年の小児科学会で、この予測値とステロイド治療を組み合わせた研究の立ち上げが発表された。予測値を元に不応例と予想される症例を二つにわけ、一つにはγグロブリンを、もう一つにはγグロブリンとステロイドを合わせて使うというDouble-Blind studyだ。早ければ来年早々にこの研究が厚労省の助成を受けて始まる。ステロイドの量が少なく、どうかと思うところはあるが、主旨に賛同し、私たちの施設でもこれに登録することにしている。

 振り返って、今回の児は予測上不応例であった。もしかして最初からステロイドを使っていたらどうだったか・・・しかしそれは誰にも予想は出来ず、しかもステロイドを最初から使う根拠もまるでないのだ。

 悶々とした日々がこれからも続くことだろう。しかしいつの日か必ず良い治療方法が見いだされ、そして川崎病の原因も特定できる日がくると信じている。微力ながらその手伝いが出来ればと願うばかりである。

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2008年9月 8日 (月)

きびしい川崎病

 川崎病の男の子。熱が出て4日目に来院し、川崎病と診断し、翌日朝からγグロブリンを始めた。

 川崎病は原因不明の全身性血管炎だ。なによりその合併症として心臓の筋肉を動かすための栄養血管である冠動脈に瘤ができることが問題だ。瘤が出来れば血流が悪くなり、心筋梗塞や心筋破裂を起こしてしまう恐ろしい合併症なのだ。それを防ぐため様々な治療が試されてきた。現在の第一選択はγグロブリンの大量療法である。しかし彼にはそれが効かなかった。

 一回目で効かない場合、もう一度投与する方法がとられる場合が多い。私ももう一度トライすることを勧め、同時にウリナスタチンという薬も併用した。しかし解熱してくれない。残された治療は多くはないが、ステロイドをやってみた。解熱し、炎症反応もグンと改善した。ステロイドとしてPSL 2mg/kgを3日間で症状が全く消失し、続けて1mg/kgを3日間、膜様落屑も認めたため0.5mg/kg3日間連日投与で終了した。本日からステロイドがなくなった。明日熱がなければ心エコーして帰ろうと言っていた矢先、先ほどから38℃を越える発熱・・・・川崎病再燃だろうか・・・・

 一筋縄でいかない患児がまたここに一人。病気は本当に人それぞれなのだ。

 追記:ステロイドがそれじゃあ少ないとか期間が短いというご意見があると思います。私ならこれを勧めるという治療法についても忌憚なきご意見をお待ちしております。

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閑散

 先週一週間は外来が閑散としていた。それもそのはず、学校や幼稚園が再開され、検査や日頃の疑問解消にいらっしゃるかたは既に夏休みに終えている。しかも感染症の流行もストップしているのだから閑散としない方がおかしい。

 それでもこのところの寒暖の差や飛び交う草木のもろもろの影響によるのか喘息患者さんが増えてきている。もっともコントロールが格段に良くなったせいもあって、ひどい発作の人は見なくなったが。

 沼のほとりでは稲刈りが行われていた。おこぼれを狙って鷺がうろうろしていた。稲のくずでも発作の原因になる人もいることだろう。それに加えてこれからはブタクサ・アキノキリンソウなどアレルギー原因となる草木の本番を迎える。

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2008年9月 2日 (火)

ダラダラFSGS

 FSGSという疾患がある。日本語名で巣状糸球体硬化症という。子どもの場合、ステロイドの効かないネフローゼ症候群に対し腎生検をしたらこれが発見されるというケースが多い。治療法も難しく、腎不全へ移行する率が高い腎疾患として知られている。世界中の小児腎臓病研究者たちが、この病気の治療方法を模索している。今のところ一番有効と思われる方法が、ステロイドの大量療法(パルス療法)と免疫抑制剤を組み合わせる方法だ。それにしても副作用を考慮しなくてはならず、しかも絶対に効くというわけではないところが問題だ。

 ネフローゼ状態にある子どもならば、浮腫もあり、身体のだるさ・所在なさを感じ、なんとかしなくてはと医療者も親も親戚も、なにより本人が思うことだろう。しかし蛋白尿が一日1g程度しか出ないネフローゼレベルではない状態の子供たちは、自覚症状なく、本人はもとより親も親戚もピンとこないものだ。そんな子供の腎生検でFSGSを認めたらどうだろう・・・

 実はそんなはっきりとした自覚&他覚症状のない、いわゆる軽~中等度蛋白尿(あってもネフローゼレベルへ達しない蛋白尿量)しかないFSGSをダラダラFSGSと僕らは呼んでいる。ダラダラだからその後の経過もそんなに悪くないのかと思いきや、結構な率で腎不全になっているようだ。「ようだ」と言うには訳があって、きちんとしたデータがまだない。そりゃそうだ、定義も名前も決まっておらず、だからこそダラダラFSGSなどと呼んでいるのだから。

 この夏、一人のダラダラFSGSを患う中学生にまずは通常のステロイドを使用してみた。しかし全く効果なく、今日からステロイドのパルス療法+免疫抑制剤療法を行うこととした。もちろん親御さんの不安は相当なものだ。腎不全の話もしたが、本人が全く自覚症状もないところに、ステロイドの大量投与を行うというのだから、ちょっと待ってとなるのが筋だろう。なんども話し合いをして、ようやく納得してもらった。

 何より効くことを願うばかりだ。ステロイドを始めても蛋白尿は減るどころか増えるばかりで、放っておけばあと数週間でネフローゼに陥ることだろう。免疫抑制剤だけで経過をみる方法もなくはないが、今年末には受験も控えている。身長獲得のためにも今ステロイドを使うのは・・・・・何が一番彼にとってよいことか、難しい舵取りなのだ。

 

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2008年9月 1日 (月)

もやもや病

 遠方に住む友人の子供がひきつけを起こし、病院に運ばれた。脳梗塞だという。脳血管を調べるとウイリス動脈輪という脳底動脈の障害であるもやもや病であることがわかった。小児期の中でもまだ乳児では外科的処置はとても難しい。しかし放っておけば、脳に障害を残す危険性大だ。

 文献検索などから手術のできる先生を探した。岡山大、九州大・・・・論文の症例数から考えても、その子の住所からも九州大にお願いするのが妥当と考えた。しかし論文を書いた手術のできる医師は大学病院を離れ、今は小児のオペができる病院ではないところに異動してしまったとのこと。もう一度いろいろと調べた結果、国立循環器病センターの脳外科医師が目にとまった。電話を掛けてみるとすぐに来るよう言われた。早速友人に電話し、新幹線で国循へ行ってもらった。

 あれから4年。オペの後脱力発作などもなく元気な幼稚園児になったと連絡があった。

 本当に・・・・よかった。みんな元気が一番いい。

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