« 2007年12月 | トップページ | 2008年2月 »

2008年1月31日 (木)

食中毒

 このところノロウイルスもロタウイルスもアデノウイルスも流行っており、嘔吐・下痢で来院する患児が多い。まぁこの時期は毎年のことである。もちろん症状が激烈かつ脱水の著明な児は点滴を施し、入院加療とする場合も少なくないが数日で帰ってゆく。

 先日「あるホテルで子供だけ別メニューを食べた。翌日になって嘔吐・下痢が出てきた。食中毒じゃないかと思うので、ホテルに文句を言いたい。」とおっしゃる家族が来院した。来院時当の本人はケロッとして遊んでいたこともあり、流行りの胃腸炎の可能性が高いとなだめてお帰りいただいた。

 実際に食中毒かどうかをすぐに見分ける方法はない。食べてすぐ嘔吐したとしても、その前にウイルスなどが体内に侵入していた可能性も十分にある。集団でほぼ同時期に症状が発生したということが起こらない限り食中毒を疑うのは難しい。もちろん有機リンなどの毒物はちょいと違う。症状も普通ではない。それにしても原因を同定するのは結構難しいものだ。餃子が怪しいという今回の事件も、後になってみれば簡単なことかもしれないが、そこに至るまでは難しいものだ。原因はどうであれ、被害を受けた方々には早く良くなって欲しいと願うばかりではあるが。

 しかし・・・袋からも毒物が検出されたっていうのは、餃子の原材料に含まれる残留農薬というより悪意に毒を盛ったと考える方が自然にも思うのだがどうだろう。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2008年1月30日 (水)

ガソリン価格高騰

 ガソリンの価格が高騰し、こりゃたまらんということでガソリンに掛かっていた税金を無くすべきだと民主党が吠えている。ガソリンへの税金は道路特定財源として使えるところが限られているという問題もあいまって国民の生活を守るためというのが彼らの言い分らしい。

 多くの人が気付いているように、民主党の意見は票集めの道具に過ぎない。財政難で国の台所は借金が何十兆円と膨れあがっているこの状況で、財源を減らすことが何をもたらすだろう。今の国民生活はもしかしたら一時的に少し良くなるかもしれないが、10年後はどうだろう。何度かブログで主張してきたが、政治は今の生活ではなく未来の国民生活を考えるべきものだ。

 ガソリンなど石油精製物はいつか枯渇する(枯渇しないという説も存在するが)。今の価格高騰は枯渇によるものではなく、需要と供給バランスの問題ではあるが、これすら解消される見込みは疑問符が付く。石油買い付けや採掘権などエネルギー政策は中国にすべてを持って行かれる体たらくであるし、なにより中東諸国にキャスティングボードを握られっぱなしになることを考えると、石油から少し距離を置く絶好の機会ではないか。

 石油は現代社会において欠くことの出来ない存在だ。机の上を見渡しても石油が使われていないものを探すのは困難な程だ。原材料だけではなく作る行程での燃料・運搬など考えれば石油と関わっていないものは皆無であろう。だからこそ少しずつ距離を置いて行かないと突然生活が立ちゆかなくなってしまう日が来るはずだ。まずは使わなくて良いところから減らすべきなのだ。まずはガソリンにつき直接使用する運送や燃料として使用する第一次産業に於ける優遇税制を立ち上げ、経済の混乱を避け、同時に国民一人一人の使用量を減らすべく更なる課税を行う。通勤や営業は極力公共機関を利用するなどで対応させ、運搬のために使われる自転車(リアカー的改造可)の普及と自転車道の整備を行う。こういったことを始めていくチャンスと考えるべきではないだろうか。

 便利さや効率、儲けることからはずれていくことに対する不安を煽るのが政治ではない。あえてそれを求めることで、未来の日本を考えるのが政治のはずだが、どうか。いやもしかすると石油から離れることで快適さが増すこともあると思う。国民各自がそれを考える時代なのではないか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カタログ

 先日の記事で紹介した鼻チン検査キットのカタログとテストセットが来た。

 やはりちょいと感度は落ちるようだが・・・・どうも通常のキットでも同じことなのではないか?ということで鼻チンでこれからはチャレンジしてみる。実はこれまでも兄弟がインフルエンザに罹っていて、本人も昨夜から高熱が出てきたという子供で鼻刺しを嫌がる子供に鼻チンをしたことがある。もちろん陽性反応は出るので、結局はウイルス量次第だと判ってはいるのだが・・・

 Photo

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年1月25日 (金)

 ゴーと鳴る風

 それに押され 回転を増し

 ブーンと響く道

 鳥達の羽音 水面を打つ音

 楽しい鳴き声 怒った鳴き声

 遠くかすかな踏切の音

 一年で一番賑やかで 

 そして一番美しい沼だ

Photo  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年1月24日 (木)

鼻グリグリは痛いよね

 インフルエンザの季節である。一時罹患者数は冬休みと共にドンと減少していたが、再び勢いを増してきている。昔はインフルエンザの診断といえば臨床症状として急な高い発熱や関節痛、悪寒そして口腔内の発赤状況などからそう類推する他なかった。それが7,8年前に簡易型検査キットが出来たおかげで、客観的に診断できるようになった。

 この簡易検査キットは経験された方も多いと思うが鼻に細い綿棒をグリグリと挿入するのでちと痛いのが難点であった。特に子供など押さえつけて採取する他なく、泣き叫ぶこととなるのだ。鼻をチンとかみ、その鼻汁で検査できれば良いのにと思っていたところようやく発売に漕ぎ着けた会社が現れた。まだ陽性率などどれくらいか調べる必要は残されているが、子供達にとっては朗報である。早速本年度からといきたいところだが、あとは病院検査&事務サイドの判断となる。遅くとも来年にはこのキットでいくことになるのだろう。

 本当に使えそうならまた記事を書きますので乞うご期待。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年1月23日 (水)

生命力

 ため池に落ち心肺停止となった子供が、ドクターヘリで静岡こども病院に搬送され、奇跡的に後遺症無く生還を果たしたという報道がなされた。

 このケースでは幸運が重なっていたと考えられる。ため池に落ちて溺水となり肺が真水で満たされていたならここまで回復しないように思う。おそらく極寒が作用し、水を大量に吸い込む前に心肺停止となったのではないか。そして低体温が脳や多臓器の破壊を遅らせた可能性が高い。また搬送された静岡こども病院も低体温療法を熟知し、しっかりとした管理が出来たことも幸いした。

 これが成人であればそうもいかない。おそらく15分程度で機能回復不可能となっていたことだろう。しかし子供の生命力は凄い。心肺停止から一時間近くかかっていたとのことだが、こうして後遺症無く生還できたのだから。教科書にもこういったケースで30分程度なら十分回復する可能性があるとされているが、うまくいくためには幾多の偶然も必要であろう。

 なんにせよこの件にかかわった救急隊、医療スタッフ、そしてなにより頑張った当の本人とその家族に拍手を送りたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

たこ焼き

 時々無性にたこ焼きが食べたくなる。すぐ近くに銀だこというチェーン店があるが、ソースのかかったたこ焼きが食べたいのではない。いわゆる明石焼きが食べたくなるのだ。

 両親が神戸の出であったことも影響し、たこ焼きといえば我が家では明石焼き(卵焼き?)で、だし汁につけて食べていた。大学時代に初めて関東に出てきて、たこ焼きに固いものも存在することを知った。それまでは家の丸ストーブの上にたこ焼き器を置き、自分たちで作っていた。特に冬場は月に何度も食べ、サブ・ソウルフードとも言えるものだ。固いものは許せず、関東に出てきてからもほとんど口にしない。

 先日日曜、発作が起こり、たこを買った。卵:小麦粉=2:3 に適度の水を加え塩&胡椒とちょっぴり七味と醤油を入れた生地を作る。居間のテーブルにコンロを設置し、たこ焼き鉄板を熱する。小さなフォークにペーパータオルを巻き、油を染み込ませて鉄板に塗り付け、いざ勝負。生地を垂らし、適当な大きさに刻んだタコを落とし込む。周りの色が1mmほど透けてきたらピンを使ってクルリと反転させる。我ながら完璧!!コンロも熱いが子供達の視線はもっと熱い。だし汁に浸け、一息で口に放り込むと幸せがあふれる。これがたこ焼きやん!

 長男はもう慣れたもの。手つきも鮮やかに球体を作っていく。次男はまだまだ。三男はおかわりをせがむだけ。こいつらも自分の家で賑やかにたこ焼きクルクルするようになるのだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年1月22日 (火)

専門医だから

 日曜日にNHKで認知症の特番を放映していた。内容については自分は専門ではないため、多く語るつもりはない。ただその中で専門医というもののとらえ方に違和感を感じたので、コメントを残しておく。

 現在の専門医制度は各学会が認定した試験や認定施設での研修を受け、その疾患につき専門的知識を持ちかつ専門的診療を行えると各学会が認める制度である。それぞれの学会で専門医の更新手続きも決まっており、多くは学会参加回数や論文発表の数が規定に達した者だけ更新できる。中には担当症例数を報告する学会もあるが、あり方はそれぞれにまかされている。

 ただし専門医だからといって特別な待遇はない。診察室の壁やネット上に専門医認定のお墨付きを掲示できるだけである。専門疾患の患者さんだけを診察する権利もなければ、他病院からかき集める権利もない。別の疾患を専門とする医師が診察した場合と比し、診療点数も全く変わらない。専門医を持っているからといってヘッドハンティングされることもない。特別な待遇はないが、医者自身の新しいことを勉強したいという情熱と専門家としての誇りと、そしてなにより目の前の患者さんになんとか役立つことが出来ないものかという信念から専門医の資格を取得しようとするのだ。

 それならば興味のあることはすべて専門医になるのかというとそうではない。私は小児科の専門医と腎臓病の専門医を取得しているが、多くは2ないしは3つの専門医を持つだけであろう。内科の医者ならば内科専門医と肝臓病とか、内分泌疾患etc。4つも5つも専門医を取得していると言う人はお目に掛かったことがない。学会や研究会への参加だけでおそらく毎月何日かは病院を離れることになるだろうし、専門雑誌に目を通す時間もままならない。お金も年会費や参加費だけで数万円ずつ、学会参加の旅費も考えるとウン十万かかるだろう。所属する病院がそれを肩代わりするなどありえない。断っておくが医者は高給取りではない。本日トヨタの社員がボーナス250万円を要求との報道があったが、私のボーナスなどその半分もない。途方もなく拘束時間は長く、生死の狭間にいる患者さんを相手にし、いつ何時訴訟を抱えるかもしれない医者が、人のお金を右から左に動かすなどの仕事をしている人達(気分を害する人がおられましたら申し訳ありません。仕事に貴賤などないとは思っております。)より少ない給料で仕事をしているのが現実なのだ。

 もちろん専門医になろうとしなくても勉強はできる。昨今はガイドライン花盛りである。各学会を中心に疾患のガイドラインが作成され、これに則って診療を行うと効率よく、また間違いも少なく、訴訟問題にもなりにくいと言われる。しかしこれは総論であって、各論ではない。人体はそんな単純なものではない。個別に反応が違うのである。そうでなければロボットに診療してもらえばよい。なにより間違いなくガイドライン通りに事が進められるだろう。しかしそうするとたちまち患者さんは具合が悪くなるに違いない。各論になるとちょっとした匙加減が重要になってくる。そこをうまく出来るのは、知識を持った上で患者さんを多く経験してきた医者なのだ。そしてそれが専門家と言われるゆえんであろう。

 最初に戻ると、番組内では認知症の専門医を受ける医者が少ないのだという。これだけの患者数がいるにもかかわらず、専門医を受けないのはけしからんという患者代表がいた。認知症の勉強をしない医者が壮・老年者の診療をするのはけしからんというのであれば話しはわかる。だが職業選択の自由と同じと考えてもらいたいが、専門に診ていきたい疾患は医者それぞれなのだ。患者数が多く、専門医だけで太刀打ちできないと考えるなら、医者への啓蒙運動を学会がすべきであろう。ふんぞり返って門戸開放などと言ってもダメだ。勉強会などが各地域で何度も繰り返し行われるのがまず先で、その後に待っているのが勉強しなくてはならないものの順位になるだろう。その位置づけが低いものであれば・・・・・・・

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年1月17日 (木)

雪の朝

雪の朝

目覚め 窓を開けると

一面うっすらと雪

子供達の歓声がこだましていた

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年1月16日 (水)

我慢しないでね

 先日頸部リンパ節炎で紹介入院となった女児。頸部のリンパ節腫脹と疼痛、おまけに5日以上の発熱があり内服の抗生剤が効かず目も腫れぼったいとなれば、川崎病やEBウイルス感染をまずは疑ってしかるべき、ということで紹介で外来へやってきたその場で腹部エコーを施行した。肝臓や脾臓の具合を確認しておくためであるが、そちらは問題なかった。それよりも驚いたのは膀胱である。通常の膀胱の位置でエコーのプローベ(エコーの波を出し、戻ってきた波を感知するところ)を身体に対し横向きに置いたところまでは普通であった。しかし縦向きにしたところ膀胱の頭側の境目がない・・・・エコー波をおへその方へ振っても境目が見当たらない・・・・どうも臍下まで膀胱が広がっているようなのだ。

 とりあえず入院し、点滴で抗生剤を落としてみた。抗生剤への反応はすこぶるよく、すぐに解熱し、頸部リンパ節の症状も消失してしまった。点滴で水分を通常よりやや多めに摂ることになるため、おしっこには頻繁にいくのが常である。しかしこの子は一日トータルで3回だけなのだ。そこで1回量を量ってみた・・・・4歳で平均の身長の女の子だから、120~150ml くらいが普通だろう。しかし・・・・お母さんから「はかりからあふれちゃいますぅ!!」との悲鳴が聞こえ、なんと500ml over。

 なにはともあれ、頸部リンパ節の問題がなくなってから検査をしましょうと伝えることとなった。聞けばこれまでパンツが日中濡れていることがあったとのこと。でもおしっこのようではなかったともおっしゃっていた。尿の浸透圧も低く、尿そのものの量・質の問題もあるかもしれない。しかしまずは膀胱の機能などを確かめる必要がある。とりあえず2時間ごとに排尿を促すよう指導し、後は外来で見ていく他はない。それにしても溜めすぎである。本人にしてみれば今や我慢しているとかそういった状況ではないのであろうが・・・

 頻尿はわかりやすく、親御さんも連れて来やすい。しかしこういった尿回数の減少は幼稚園など行ってしまえばわかりにくいものだ。そうそうあることではないが、最低でも5回以上は排尿していることをたまに確認するのも悪くなさそうだ。

 

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2008年1月15日 (火)

はまって候

 中学のころインベーダーゲームが大流行した。ゲーム喫茶なるものが登場し、若者が集まる場として注目されていた。ほとんどの人達は別段悪さをするわけではないが、若者が集まればとんがる場所を見つけるために来る輩も中にはいるわけで、結局警察官や補導員が巡回するなどの状況を作ってしまっていた。

 私は高校まで良い子を貫いていた。毎年学級委員を務め、クラスを良い方向へ導くのが自分の役割だと決めていた。もちろんゲーム喫茶など行ったことなどない。エロ本すら見たことのない学生であったのだ。

 大学に入っての反動はここでカミングアウトしない(また別の機会に)。それよりもゲームである。ゲーム喫茶が禁止される中、ゲーム電卓なるものが登場し、あれよあれよという間に携帯ゲーム器が次々と産み出された。ゲームウォッチなどクラスの2割程度が持っていただろうか。それでも私は見向きもしなかった。

 ところがある日の午後、親しくしていた友人がポパイのゲームウォッチ(爆弾を避けながら、落ちてくる何かをキャッチするものだったような・・・)を見せてくれた。別の友人から借りたというのである。友人がやってみたが、なかなか高得点が出ないのだという。そのあまりの単純さに心動かされ、

「今晩貸してくれ。」

と、初めて言ってしまったのだ。

 又貸しがどうのというのではない。その数時間後、家に帰るやいなや一心不乱に指を動かしていた。ご飯を食べなさい、風呂に入りなさい、勉強しなさいという母親の小言などいっさい耳に入らなかった。ひたすらに指を動かし続け、最高得点を挙げたのは夜明けのことであった。

 そこで気がついた。私がゲームから遠ざかっていたのは、夢中になると止められない性格を無意識のうちに感じていたからではなかろうかと。

 それからも全くゲームというものに手を出すことはなかった。競馬やパチンコなどもってのほか、ファミコンすら手にしない日々であった。それが昨年覆された。親戚からPS3が我が家に送り込まれたのである。

 当初はリッジレーサーというレーシングソフトしかなかった。それでも結構集中してドリフトで相手を抜き去りトップレーサーに登り詰めるところまではやってしまった。ところがこのクリスマスにサンタがラチェット&クランク フューチャーなるものを置いて行ってしまった。ダメだ。私の時間がどんどん吸い取られていってしまう・・・子供達にゲームは一日1時間までと言っているのに・・・これじゃゲームのかっぱえびせんや~(ひこまろ風)

 仕事で手足を縛られればそういう時間もなくなるのだろうが、先の川崎病も冠動脈に後遺症無く退院へ漕ぎ着けたし、RSの激しい子供もいないし・・・学会準備?そんなの放ったらかしでゲームしてしまう・・・

 終わってる。弱い。大人じゃないぞ。自問自答も響かない毎日である。連休が終わってよかった・・・

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2008年1月10日 (木)

日々の生業

 笹漁に網は欠かせない

 道具の手入れは 漁のためだけではなく

 日々の生活のためにある

 干して 畳んで 紡ぐ

 それが 日々の糧となるのだ

 その網の上で 獲物を待つしらさぎも

 そこが日々の生業の場所なのだ

Dsc00050  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年1月 9日 (水)

多国籍軍

 英語でのみコミュニケーションのとれる家族がこのところ数ヶ月にわたり外来通院している。今のところ2家族だけであるが、今後この人達が連れてくる可能性も考えると本気で英語での診療を考えなくてはならない時代になったと言える。

 それでも日本に来ている海外の方は、とてもコミュニケーションが上手い。相手のことを判ろうとするし、自分のことを伝えようとするから本当によく判る。私の拙い英会話でも、十分に言葉のキャッチボールが出来るので、最初は身構えていたが、今は良い友と話しをしている気分になる。

 その内の1家族と午後話しをし終わったところで、予防接種当番へ切り替わった。数人インフルエンザのワクチン接種を終えたら、次の名前が?&★#$・・・誰?何人?診察室に入ってもらうとお母さんは日本人であったため胸をなで下ろした。聞くとお父さんはバングラディッシュ人とのこと。生後5ヶ月になった双子を連れてバングラディッシュに帰るのだという。衛生事情がよくないので、是非ともワクチンをしっかり受けて行きたいとのことで、三種混合ワクチンを接種しにいらっしゃった。

 「向こうは蚊が多くて、不衛生で大変なんです。」とお母さん。そりゃそうだろう、日本脳炎類縁のウイルスもいると聞くが、こちらで手に入るワクチンは無いと話すとがっかりされていた。来月までに出来る限りのワクチンをと希望されていたので、来週三種混合ワクチンをもう一度接種し、その1週間後にポリオを受けてもらうこととなった。

 本当に日本のことだけ考えていられる時代は終わったのだ。近隣諸国の医療事情も知っておかなくては、良い医療を提供することなど難しい。需要があれば、それを供給するのが我々の使命であろう。

 どんどん勉強しなくてはならないことが増えていく。それも楽しいのではあるが、気を引き締めねばならない。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008年1月 7日 (月)

川崎病

 先日からの川崎病の患児の経過が芳しくない。

 川崎病は原因不明の全身の血管炎である。主要症状として発熱・リンパ節の腫脹・眼球充血・口唇舌の発赤、変化・発疹・四肢の硬性浮腫というものがあり、そのうち5項目以上を満たした場合川崎病と診断する。日本の川崎先生が発見したこの疾患は世界中で認めるものだが、特に日本人に多い。症状は血管炎に伴うもので、予後は心臓の筋肉に栄養を送る冠動脈という血管に瘤を作るか否かで決まる。治療はアスピリンを内服の上、γグロブリンという蛋白製剤を使用するのが第一選択である。このγグロブリンに反応しないタイプはやっかいで、治療に難渋することとなる。

 原因が定かでないので、治療の何が功を奏しているのかそれもハッキリしない。しかしなんらかの影響でcytokineが誘導され、血管内皮で変化が起きているのは間違いない。それをいかに抑制しうるのかというところが鍵になる。

 本患児は2年前に川崎病に罹患し、このときはあたかも劇症肝炎を呈したのかと思うほどの肝トランスアミナーゼの上昇を見た(GOT 4000, GPT 4500)。一回目のγに不応で、ステロイドパルス後再度のγで落ち着かせた経緯のある児である。今回もγに全く反応せず、ステロイドパルスを施行したものの、全くcytokine stormが抑えられず、現在再度のγグロブリンを施行している途中である。これで反応がないとすると、ステロイドをもう一度パルスしていくか、はたまた血漿交換に打って出るべきかというところであろうか。好中球の遊走を抑制するウリナスタチンも併用しているが、全く反応してくれないのだ。

 ただ今回は劇症肝炎というような値は示さず、しかも冠動脈も現在発熱開始10病日であるが変化していない。まだ時間的な余裕はあるだろうか、次なる手を探らなくてはならないと思っているところである。

 それにしても一筋縄でいかない児だ・・・

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年1月 6日 (日)

一息

 年末は仕事納めの28日の病院勤務を終えた後、救急診療所の当番を朝まで行った。それから家族を連れて田舎へ新幹線で帰り、元旦には同じく新幹線でこちらへ戻った。2日からは病院に缶詰。3日には救急当番。4日の仕事始めは外来患者さんも3時間待ち。5日の土曜日も外来を開け、夕方からは救急当番をこなした。さずがにちょいと疲れた。それにしても年末年始にほぼ毎日救急当番を買って出ていた某大学教授の体力・気力はどうなっているのだろう・・・

 病棟は川崎病の子供達を含め、満症状態が続いている。川崎病の一人は、γグロブリンという蛋白を大量使用してうまくいかず、ステロイドのパルス療法も施行したが反応は今ひとつという状況で、さてこれからもう一度γグロブリンを使うか、使うにしても効かないなら血漿交換に持っていくべきかなど思案のしどころとなっている。幸いシビアな呼吸器疾患などがいないため、じっくり治療に当たることが出来てはいる。

 とりあえず、今日はちょっと一息入れ、明日からに備えることにしよう。きっと外来は大混雑を来たし、入院も満症をねじ込むように入っていくことだろうから。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年1月 3日 (木)

初チャリ

初チャリ
冷たい空気を切り裂いて進む

今年もよろしくとつぶやきながら

| | コメント (6) | トラックバック (0)

« 2007年12月 | トップページ | 2008年2月 »