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2007年10月19日 (金)

インフルエンザ

 隣町である八千代市で早くもインフルエンザによる学級閉鎖がなされた。これまでにない早期での学級閉鎖に皆驚いている。まだまだワクチン接種も始まっていないところが多いはずだ。警戒しなくてはならないだろう。

 さて昨年から今年の話題と言えばタミフルというインフルエンザの特効薬をどう使うのか、それとも使うべきでないとするのかということであろう。これについては折に触れ述べてきたが、再び書いておくこととする。

 まずインフルエンザは普通の風邪より症状が激烈で、大人でも高熱もあって起きていられない程のウイルス感染となることが多い。また身体の免疫機能を攪乱させることもあいまって、脳症など非常に重篤な状況を引き起こすことも知られている。

 予防はワクチン接種の他、お茶うがいや手洗い、部屋の加湿などが有効とされている。加湿という点ではマスクも効果があってもよいと思われるが、あまり効果はないとする報告も多い。

 診断には簡易キットがあり、発熱してから半日ほど経過した鼻腔粘膜で検出できるようになる。従って発熱直後に医療機関を受診しても診断がつかない場合が多い。

 治療はオセルタナビル(タミフル)やザナルビル(吸入リレンザ)という薬がインフルエンザウイルスの増殖を司るノイラミニダーゼを阻害するということで、有効性が示されている。アマンタジンもA型のみ有効とされていたが、耐性ウイルスが半数以上を占めるようになり、今後は期待薄である。前者は増殖を抑えることで奏功することから、増殖しきってからでは効果はない。それ故、インフルエンザに罹患して48時間以内に服用する必要がある。ただし服用しても高熱の持続期間が1日短いだけであるとか、倦怠感が少し薄らぐといった報告はあるが、服用して直ちに解熱するというものではないことも理解しなくてはならない。脳症の予防効果もどれほどあるのかは明確な答えが無いのが実情である。

 予後は脳症や肺炎などを併発する年少児や老人を除くと、極めて良好である。ちなみに脳症の発生は毎年100人前後であり、インフルエンザ罹患者数1000万人に比し、非常に少ない。ウイルス感染症の中では重篤となる率は低いものではあるが、広く容易に感染するということから重大な感染症であることは疑いようがない。

 ではインフルエンザの薬はどうやって使用すべきだろうか。昨年からとりだたされるタミフル薬禍という言葉であるが、私は現時点で適当ではないと考えている。なぜならばインフルエンザ罹患それだけで異常言動が起こりうることは、インフルエンザ罹患者を見てきた医療者なら皆知っているからである。タミフル内服に限ったものと言うのはいかがなものであろうか。それより、タミフルを必要とする人に投薬されているかが問題なのではなかろうか。続きは明日。

 

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