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2007年9月26日 (水)

ラグビーは肉弾戦だ

 ラグビーは肉弾戦だ。鍛え上げた肉体を壁にし、前へ前へと進んでゆく。かといって巨大な筋肉の塊がすべてを凌駕するというものでもない。そこにスピードがなければ、いとも簡単に置き去りにされてしまう。また休みなく力を合わせなければ、決壊する堤防のように押し流されてしまうものだ。だから個人を鍛え、組織を鍛え、一人はみんなのために、全員は一人のために戦い抜くことが求められる。太ったやつも、細いやつも、足の速いやつも、遅いやつも、キックがうまいやつも、下手なやつも、どんなプレーヤーにも適材適所が用意され、そこで出来ることをまっとうするだけでなく、勝利のため、名誉のために力の限り前へ進むことが求められる競技だ。だから観ているものをも熱くさせる。そしてノーサイドの笛が鳴ると、敵も味方もなくお互いを讃え合うことができるのだ。

 日本代表はラグビールールに則り、外国人プレーヤーを多く起用している。それでも相手チームより体格で劣ることは否めない。そこでスキルが求められる。自分より大きな相手を倒すタックルとは何か、そして大きな相手の波を突き破る方法とは何かを考え、実戦して行かなくてはならないのだ。百戦錬磨のコーチ陣はタックルを基本から見直させ、肉体と肉体との接点を考えることで小さき者が大男を止める防御法を皆に伝えた。また個人対個人だけでなくスクラムやモールで相手の圧力をまともに受けることなくボールを前へ運ぶスキルを伝えた。また最近のスピード感あふれるラグビーで使用されているキックパスも取り入れた。これはボールホールダーやキッカーへの相手の圧力を極力抑えることと、そしてなによりキッカーの視野の広さとレシーバーの位置取りなど様々なスキルが要求される高度な組織プレーであり、一朝一夕になせるものではないのだが・・・

 日本代表は勇気を持って戦った。自分たちよりランキングで上位のチームばかりとの対戦にひるむことなく挑み、大男達を止めた。激しく当たることで肉体の限界を超えてしまったプレーヤーも多く、負傷者は試合を重ねるごとに増えていった。確かに防御は出来ていた。しかし攻めることができなかった。

 フォワード陣の前へ進む力は格段に成長したと思う。しかし展開時のパス&ランのスピードがまるで大人と子供であった。ラグビーではボールを前に投げてはいけない。ならばパスでボールを前に運ぶために、早いパスと同時に前へ切れ込む足の速さが要求されるのだ。しかしそこがダメだった。サッカーでもそうだ。パスのスピードとここ一番での縦へのスピードが世界標準ではないのだ。

 そう感じながらも手に汗握る攻防に熱き念を送るほか無く、深夜の放送にもかかわらずうなり声を挙げ続けていた。そして興奮が最高潮となったところで日テレによる放送ミスがあった。これにより熱き思いが行き場を失ってしまった。なんたる失態・・・・確かに競技人口も少なく、視聴者もそれほど多いわけでもないだろう。スポンサーがついただけマシと思うしかないのかもしれないが、それでもスポーツを育てるという姿勢など皆無だと思わせる内容ではないか。

 腹立たしい気持のまま朝を迎えた。ニュースでは連敗をストップさせた価値ある引き分けとして讃える報道がなされていた。しかしワールドカップはこれで終わりではない。この後の試合を子供達が見続けることで、日本のラグビーが変わっていくのだ。是非とも世界のラグビーを我々に見せて欲しい。世界標準の熱き戦いを伝えて欲しいものだ。

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