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2007年6月27日 (水)

明日から横浜

 小児腎臓病学会が明日から3日間パシフィコ横浜で開催される。私の発表は明日の初日になのだが、昨晩ようやく発表原稿がまとまった。口演時間は7分。しかしどう話しても8分かかってしまう・・・・はしょるとわからなくなるし・・・・

 私はある腎炎の治療方針について発表する。この腎炎は日本人に多く、最終的に腎不全に至る人もいるので、厚生労働省が研究班を作って研究を重ねている疾患である。重症度によってステロイドや免疫抑制剤を組み合わせて使うなどの指針が既に出ていて、これを用いての大規模な臨床研究もなされているが、軽症例については未だ方針も出されていない。今回軽症例についても厚労省研究班からの指針が出るのだが、その軽症例をひとくくりにしないで、悪くなりそうな例をどうやって見つけるべきかを提案するのが私の発表である。

 ただ大それたものではなく、これまでなんとなく皆がこうしたらよいのではと感じながらやってきたことをまとめ上げただけのことなのだが、形にしてみるとなんとなく落ち着く気がする。これぞ学会マジックかもしれない。端から見れば同じようなことをこねくり回しているだけに見えるかもしれないが、こういった一歩が明日への診療の糧になると私は信じている。

 斜に構えることもできなくはない。自己顕示欲まるだしの発表や質問も多いし、若人の研究発表会的側面もある。これをくだらないと批判することはたやすい。しかし明日のために小さな事実を積み重ねることで医学は発展を遂げてきたのであろう。大転換ばかりを期待してもそうは転がっていない。胃癌の原因が胃の中のピロリ菌だったなんてとんでもない事実が毎年発見されるはずもないのだ。

 だから私は学会で口演を聞くとき、自分に置き換えて考えるようにしている。そうすると苦労しそうなところや問題点が浮かび上がってくる。自然と疑問も沸き上がってくるのだ。それこそが質問のタイミングであり、それを逃すと疑似体験が雲散霧消してしまうのである。

 さて、今回はどれだけ疑似体験ができ、知識と経験が私の血と肉になるのであろうか。楽しみで仕方がない。

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2007年6月22日 (金)

研究会

 第一回千葉皮膚・免疫疾患研究会が千葉のとあるホテルで行われた。小児アトピー性皮膚炎の治療戦略、主に親への説明と外用薬の使い方指導という内容にひかれ、仕事を早く終わらせてタクシーに乗り込んだ。

 タクシーの運チャンはちょいと変わった人で、謎解きのようなことをブツブツ言っていた。「お客さん、弁護士と医者は数年後にいらなくなるって知ってます?」などと問われ、「人が環境の変化で絶滅するならいらなくなりますね。そうでなければ弁護士はどうか知りませんが病気はなくなりませんよ。」と応えたが、物知り気に皆さんいらなくなるはずないっておっしゃいますが云々~~~ととうとうと話し始めた。前日・前々日と睡眠が少なかった私は聞くともなく眠ってしまい、気がつくと会場のホテルに到着していた。

 会場は定刻を随分と過ぎていたせいか、あふれんばかりの人であった。聞けば小児科医が大半で1割の皮膚科医、それと薬剤師をはじめとするパラメディカルが1割弱とのこと。診療のひと工夫をおしげもなく披露する演者の話しに皆聞き入っていた。

 ただいつも聞かない免疫・アレルギーの演目であったにもかかわらず、目から鱗というものは聞くことが出来なかった。一つあるとすれば、ステロイドの副作用と思っていた皮膚の色素沈着の多くが外用薬に含まれる基材の酸化によるものであり、毎日きちんと風呂に入って洗浄すれば予防できるものだということだろうか。いつもステロイドの含有がわずか0.1%足らずの軟膏で副作用がどれだけおこるものか疑問に思っていたし、実際に塗って外来で見続けている児に副作用で苦しむ人がいないこともあって、きちんと調べずにいたことが合点のいく説明で納得することが出来た。つまり私が処方している子供達のお母さん達は、ステロイドを塗っても、ちゃんと夜には洗い流してくれているということなのだろう。もちろん塗らないで知らん顔して来る人もいらっしゃるだろうが・・・まぁそれにしても私の外来に来るアトピーの子供達はほとんどが軽症で、1週間程度のステロイド使用と保湿剤できれいさっぱりになっていく子ばかりということもあり、ステロイドの副作用も経験しようがないというのが本音だ。

 私が知りたかったのは免疫抑制剤の軟膏の使い方なのであるが、それは結局話題になることはなかった。専門でない小児科医が使う薬ではないということだろうし、それほどの重症アトピーを診ることもない。それにしても勉強しておきたい薬の一つなのだが。

 もう一つよかったのは大変参考になるHPを教えてもらったことだろう。九州大学のHPでアトピー性皮膚炎について細かな指導が書かれているらしい。

 さて、今日の仕事が終わったら見てみるとするか。

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2007年6月20日 (水)

学会

 梅雨の時期と言えば腎臓を専門とする医者にとっては学会シーズンなのである。来週末は私のホームグラウンドである小児腎臓学会が横浜で行われる。

 また今年も性懲りもなく発表を行う予定であるが、いつもの通りまだスライド原稿が出来上がっていない。パソコンのメディアを持っていけば良くなって以来、どうにも学会準備が遅くなってしまう傾向にある。昔はスライドに落とさなくてはならず、少なくとも2週間前には一通り出来上がっていて、直しが入って一週間前にスライドをオーダーして終了となっていた。しかし下手をすると発表直前まで変更が可能となってしまったため格闘開始は遅くなり、しかも直前まで続くという悪い流れになってしまっているのだ。

 さてその発表さえ終われば知人達と美味しいお酒が飲めるので、残り一週間気合いを入れるとするか・・・

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2007年6月19日 (火)

晴ればかりの梅雨

 梅雨入りからこのかた雨を見ない

 おかげでいつもは見られない紫陽花の大玉を堪能している

 自転車で毎日来られるということだ

 しかし陽の強さに紫陽花もまいってきた様子

 そろそろ一雨欲しいところだ

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2007年6月17日 (日)

病気腎移植のその後

 病気腎移植を施した41症例をオーストラリアの医師が学会報告したと報道があった。10年ほどの経過でその中には腎癌移植も含まれており、癌の発生などはなかったとのことであった。詳細は新聞報道であり、不明である。

 腎移植は移植さえすればその後寿命を全うするまでその腎臓が使えるというわけではない。およそ10年ほど経過すると、様々な影響により移植腎そのものがダメになってくることがある。そういった意味で10年癌を患うことなく経過するなら、小さな癌のあった腎臓を癌の摘出後他人に移植することも将来的に許されることになるかもしれない。それにしても免疫抑制剤下における癌の動向が、試験管内や人体内でどうなっていくのかもう一度しっかりした検証が必要なのではないだろうか。腎癌の性質にもよるだろうが、早急に調べる必要があるだろう。

 この報告で我が国の某医師が行った行為が許されるというわけではない。オーストラリアの報告も詳細を見ないとわからないが、少なくとも同意をしっかりと取っていたことから個人主義・個人の選択の自由と責任において先進的なオーストラリアでは許されることだったかもしれない。ただし以前にも述べたが、免疫抑制剤下での癌の動きが不明な現在において移植を個人の自由とすることは、癌への恐怖とも戦うことになるレシピエントの方々のために医療者側の責任を問われなければならないと私は思う。それに対し同意もろくにとっていなかった某医師の行為は患者のためではなく自分のためとしかとらえられない、断罪されるべき行為である。

 昨今どのような医学研究を行うにせよ、しっかりとしたプランをたて、良悪起こりうるすべてを記し、それを倫理委員会に提出した上で患者さんに同意をもらうという手続きがなされない限り認められない。例え学会報告しようとも認められず却下されてしまうものだ。それが高度に発達した医学の暴走を止める術なのである。

 できることとやっていいことは違うのだ。そこが世の中随分とゆがんできているように思う。

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2007年6月16日 (土)

怪我してる?

病院通路の窓枠に小鳥がうずくまっていた

怪我でもしているのだろうか 全く動かない

目を開けてこちらを見ても一向に飛び立つ気配がない

壊れた開かずの窓がうらめしい

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しーっ

 小学校5年生の男の子。学校検尿で血尿を指摘されて来院した。

私「赤血球がしっかり出ている、いわゆる血尿ですね。超音波やりましょう。」

彼「えっ、何々、何やるの?」

看護師「じゃあここにゴロンして。まずは仰向けからね。タオルで服が汚れないようにするからね。」

彼「えっ、お腹出すの?いや~~ん。」

私「痛くない検査だよ。これ触ってご覧。痛くないでしょう?これをお腹に当てるとお腹の中が見えるんだよ。」

彼「何々?これパソコン?USBなんでしょ、USB!」

私「USBはプリンターとつながってるだけだよ。これはプローベって言って、これをこうやって当てると・・・ほらこれが腎臓だ。」

彼「うわっ、すげー。何これ、この丸いの。」

私「腎臓だよ。ここでおしっこを作ってるんだ。息を吸ったり吐いたりしてごらん。ほら動くでしょう。しっかり見たいから息を吸ったところで息をぐっと止めてもらえるかな。行くよ、はい!息を吸って、止めよう。」

彼「すぅ!うぐっ・・・でもさ、なんでパソコンに映るの?」

私「止めようよ。はいもう一回。吸って・・・」

彼「すぅ!うぐっ・ぐっ・ぐっ・・・ぷは~。笑っちゃうよ。」

私「5年生だろ。しっかり止めようぜ。」

彼「ねぇねぇ、なんでパソコンに映るの。USBなんでしょう。」

私「少しは黙らんか・・・教えない。出来るまで教えない。」

彼「すぅ!うぐっ・ぐっ・ぐっ・うぐっ・ぐっ・ぐっ・うぐっ・ぐっ・ぐっ・・・ねぇ、まだ?」

私「まあいいか・・・次は膀胱。ほら!この黒いのが膀胱の中で・・・一杯おしっこがたまってるな。」

彼「うげっ、漏れる!早くしないとやばい!!」

私「君、今の今までひと言もそんなこと言ってないじゃないか・・・次は背中。」

彼「え~っ、なんで背中見るの?」

私「背中の方が腎臓は見やすいんだよ。」

彼「じゃあどうしてお腹から見たの。」

私「ええい!黙らんか!!・・・教えない。さあ、また息を吸って・・・止める。」

彼「でUSBなんでしょう??」

母「済みません。本当に口ばっかり達者で・・・静かにしなさい!」

私「いえいえ、興味のあるのはいいことです。これの先から超音波が出ていて、その跳ね返ってきた信号をパソコンに送って動く画像にしてるんだよ。」

彼「へぇ~。これパソコンなんでしょ。いくら?」

私「500万円かな。」

彼「またまた・・・うどん一杯300万円ってやつでしょ?」

私「お前は関西人か?ほんまに500万円なんじゃ~~普通のパソコンが50台買えるんだよ。」

彼「え~~~っ、凄い!これ欲しい。」

母「バカなこと言ってないで早く服を着なさい。」

 学校でもこうなんだろうな・・・面白いけど、仕事が進まない・・・

 自覚症状のない学校検尿異常の子供達が押し寄せる外来には普段通りの笑いが転がっているのだ。

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2007年6月14日 (木)

my guitar

 20年以上使ってきたギターを修理に出した。前面の板を側板に貼り合わせ、飾りを施した枠が取れてしまったからであったが、ついでにネックの反りも直してもらった。お金は相当にかかったが、見違えるように弾きやすくなり、うれしくてたまらない。

 マーチンD28モデルはアコースティックギターの王道ど真ん中のギターだ。その音色・響きに初めて触れたときの感動は未だに忘れられない。当時YAMAHAのLシリーズを買うつもりで10万円を握りしめて楽器屋に飛び込んだ大学生の私は、店の人が弾くマーチンの音に魅せられてしまった。こんなにも美しい音が出るものなのか・・・・すぐに弾かせてもらうと益々虜になってしまった。いろんなモデルを弾かせてもらううちに自分の気に入った音色を出すギターを見つけた。それが今のギターなのだ。当然10万円で手に入るものではない。頭金にして持って返った。

 何度人前で弾き語りをしただろう。友人達と一緒に、彼女の前で、1500人を越える観衆を集めた合唱コンサートの幕間に、結婚式の余興で・・・病院の子供達の前で弾けば皆が一緒に口ずさんでくれた。アニメソングから洋楽まで、こんなに私を表現してくれる楽器は他にない。この手に戻ってきた日にこの曲を弾いた。

Though I know I'll never lose affection
for people and things that went before
I know I'll often stop and think about them
In my life I love you more
        ビートルズ In my life~

 歌っているうちに一緒にかき鳴らした友のことを思い出した。高校時代、まだこのギターに出会う前の青い青い時代。私にSimon&Garfunkelを教えてくれたのは彼だった。

Are you going to Scarborough Fair?
Parsley, sage, rosemary and thyme,
Remember me to one who lives there,
For she once was a true love of mine.   ~S&G  Scarborough Fair~

 きっとこの先もずっとギターのある生活を送るのだろう。

 ありがとう、友よ。

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2007年6月13日 (水)

どちらか迷う

 国道296沿いに懇意にしている喰所がある。京成ユーカリが丘駅から歩いて7分、一つはトンカツ屋、もう一つはラーメン屋である。

 トンカツ屋瑞季はトンカツもうまいが一緒についてくる小鉢も美味い。その他一品料理も愛情がこもっていていつ行っても気持ちよくさせてくれる。特にジャンボ餃子は皮のモチモチ感がたまらない。仲の良い夫婦でやっており、子供にも愛情を注いでくれるので安心して子供を連れて行ける。タレントの原田知世とその家族がよく来ると店の主人が話してくれたが、まだ一度も出会ったことがない。

 二本松屋上座ラーメンは癖のない澄み切ったスープが自慢の店だ。私はここではいつも塩ラーメンを頼む。野菜の甘みとほのかなニンニクの香り、鶏ガラもおそらくベースに入っているだろう。麺もシコシコして実にいい。醤油らーめんもよいが、こちらはたっぷりのたまねぎみじん切りが入っている。得手不得手があるだろうが、うちの子供は大好きである。何が一番出るかと問えば、皆さんそれぞれに好みがあるのだと言う。そんなものかと見渡すと、味噌ラーメンに山盛りのキャベツを頼み、キャベツを少しずつスープに浸しながらあっという間に平らげたおっさんがいた。聞けばいつもそれらしい。うちにしても通い詰めているので、もういつものと言わずともことが進んでいく。子供のいない夫婦でやっている店だが、近くの幼稚園にも協力を惜しまない子供好きの二人なため、それこそ安心して連れて行ける。

 実はこの二つの店は隣同士で暖簾を掲げている。今日はどちらにしようと自分が決めていても子供達の意見で反対になることもある。店の前まで来て、どちらに行くか喧嘩を始めることもあり、そうするとどちらの店からも外を見渡す奥さんの顔が見えてしまい、どうにもバツが悪い。先日一人でこっそりと行くと、お昼に奥さんがお友達の方々と見えましたよと言われた。う~~ん、病院で腹を満たすためだけの弁当を食べている間に・・・・まっいいか・・・・

 行きつけの店を持つのは実に愉快だ。

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2007年6月12日 (火)

雨上がり

 昨日は激しい雨だった

 靄のたちこめる朝に光が射し込むと

 紫陽花がまぶしく輝き始めた

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2007年6月11日 (月)

行き違い

 金曜深夜の救急当番を終え、土曜外来に突入した。これまで私は診ていなかったが、5月半ばから咳が続いていた子供がまた咳をし始めたということで来院した。これまでのカルテを読み返すと、気管支炎だが喘息も疑われアレルギーチェックがなされていた。

IgE RIST 340、ダニクラス5,ハウスダストクラス5,ネコクラス3か・・・咳が治まっていなかったなら喘息として治療するよう話すことにしよう。もし咳が一端治まって、薬が切れたらまた出てきたというなら、喘息も考えられるが気管支炎が治りきっていなかったかまたどこかでもらったか・・・

 やってきた子供は結構元気で、咳き込む様子もない。聞けば朝から37℃でちょっと咳をしたので連れてきたとのこと。聴診したがこれといった所見はなく、咽頭発赤も軽度あるかないか・・・

朝からの少しの咳とあっても微熱程度・・・これまでのことを引きずった様子はないな。風邪の引き始めかもしれないが、これからゼイゼイしてくれば喘息の可能性もあるが・・・

 「今朝からということは、一端よくなっていたのですね。ペットは飼っていますか?ネコを飼っている。タバコは?誰も吸わないのですね。」

 そこで急にお母さんの顔が曇った。「ネコを飼ってはいけないのですか?前の先生はネコは外にもいるだろうし、関係ないっておっしゃってました。」

私「確かにネコでアレルギー症状がでるかどうかはこれだけの検査ではわかりません。しかしネコを家で飼うとどうしても普通よりダニは多く発生します。ダニが悪さをしている可能性は十分にありますから、もしなかなか咳が治まらなければそういったことも考えなくてはいけないかもしれません。でもね、今朝からの咳でそこまでは言えませんよ。」

母「今朝からの咳じゃ来ちゃいけないのですか。これまで咳が結構出ていて、気管支炎までなって、少しでも早いほうがよいと思ってきたのです。なんだ今朝からの咳ぐらいでなんて言うのはどうなんですか。」

私「今朝からの咳ぐらいでなんてひと言も言っていないが???胸の音は問題ありません。例えば肺炎や気管支炎を疑うような音はしていませんし、呼吸回数も正常です。喘息を強く疑うゼイゼイした音もありません。とすると風邪を引き始めたのかもしれませんが、いかんせん咳が出始めて間もないので、これがそうだと断定できる証拠は何もないのです。とりあえずアレルギーは強いようですから、ロイコトリエン拮抗剤を飲みながら咳・鼻水止めを飲んでみませんか。夜中に咳が激しくなるなら気管支拡張のテープも渡しておきますから、それを貼ってみてください。よくなるなら喘息を考えて治療していきましょうよ。」

母「前の先生の時は37℃の前半でももう少し幼稚園を休むように言われたんです。それを今朝からの咳と37℃の熱くらいでなんて、どういうことなんですか。」

私「だから私は今朝からの咳ぐらいでなんてひと言も言っていないのだが・・・熱にしても通常この年齢で37℃が病的かと言われるとそうではないと言う他はないです。もちろん前回の気管支炎で39℃出ていたのが37℃くらいまで下がってきたら、もう少し家にいましょうねと言うのが普通です。ですから前回と今回では意味合いが違うのです。お母さん、私は今日この子を連れてきたのは間違いだなどとは言っていません。風邪かアレルギー性のものかは今は判断できないと申し上げているのです。時間をおかないとわからないこともたくさんあるのです。」

この後押し問答が数分続いたが無事処方箋を持ってお帰りいただいた。

ネコが云々という言葉に過剰反応をされたのかもしれない。それか今朝からくらいで来るのはどうかと自身で思っていたのではないだろうか。

何も話さず、断定するようなことを何も言わずともこのような行き違いは起こってしまうのである。この間、ただじっと我慢して聞いていてくれた子供だったから冷静に対処できたが、これで泣き叫ばれていたら難しかったかもしれない。よく頑張ったと労をねぎらいたい気持になった外来であった。

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2007年6月 8日 (金)

柔道界は大丈夫か

 今朝のスポーツニュースを見ていると、世界柔道の壮行会であろうか、今度の世界大会のメンバーが一堂に会していた。しかし・・・10年近く前と顔ぶれが変わっていないように思ったのは私だけだろうか?

 確かに10年に一人という逸材が世界を引っ張るということもあるだろう。しかしこれだけある階級で顔ぶれが変わらないと言うのはどういうことなのだろう。

 選考基準が問われてもおかしくないように思う。

 実績がないと言われてこの大会に参加できない選手がいるが、既にこの大会の参加者を破るという実績があるのはどう考えればよいのだろう。彼・彼女たちはこれからどう頑張ればよいというのだろう。

 立て続けの入院への対処でヘロヘロになったおっさんの戯言である・・・・

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2007年6月 7日 (木)

どこまでやるか

 こちらは少人数の医師で入院もきっちり診ている小児科。それでもって腎臓専門医。腎臓疾患ならどれだけ手間がかかろうと、うちで最後まで責任持って診るのが当たり前。他に任せていられるか!って気概十分である。しかし小児という年齢で区切った患者さんのすべての疾患を大学でもない一市中病院でなにからなにまでやるというわけにはやはりいかない。その線引きをいつも考えなくてはならないものだ。

 例えば白血病。大学にいたころ随分と受け持ったので、診られると思ったら大間違い。日進月歩の医療を知らずして悪性疾患を診ることは悪以外の何物でもない。早々に専門病院へ紹介させていただく。外科的処置が必要なら患者さんも納得しやすいし、悪性なら専門へというのも全くもって問題なく転院していただける。しかしその他の疾患は自分でなんとかできそうだが専門家の意見は別かもしれないとか、家族もいろんな都合上どうして他へ移らなくてはならないのかなんとかしてくれとか、これで転院ってあんた本当に小児科医?って目で睨まれるのがいやとかいろんな状況が渦巻いてしまう。

 先週めまい発作で入院した14才女子中学生もそんな疾患である。

 頭痛・吐き気・めまいで入院し、点滴を始めとして一連の流れの治療をするとそれらの症状は治まった。しかし起きあがろうとすると辛いとのこと。それでもって尿道バルーンも入れてくれないとおしっこが辛いとまで・・・これは本当に辛いのか、それとも精神的なものか?腱反射も四肢運動も感覚器も神経学的な所見はこれといってなく、食欲ないと言いながらお菓子はむさぼっている・・・入院時緊急で撮影した頭部CTでは異常を認めない・・・

 とりあえず耳鼻科疾患の前庭神経炎と、精神疾患とあとは不定愁訴とくれば脱髄疾患やヘルペス脳炎は否定しておくべきと考え、抗ウイルス剤の投与をしながら耳鼻科&精神科併診の上、頭部MRIを撮影した。するとMRIになんだかよくわからない影があるではないか!?T1 low, T2 highでdiffusionでややhighに写る2センチ大の塊ともっと小さな円形像が散在していた。脱髄疾患でもADEM(急性散在性脳脊髄炎)ならもっと広がりをもって出てくるだろうし、梗塞と考えるなら症状と合うだろうか???うちの放射線診断医は首をひねったまま動かない・・・

 おそらく多発性硬化症などの脱髄疾患と考えるがそれでよいという踏ん切りがつかない。診断を兼ねた治療に踏み切ってもよかったかもしれないが、ここは専門病院が周りにたくさんあるのだからそこへお願いしてみようと電話をした。しかしそりゃちょっとわからないですね・・・どこそこにお願いしてみたらいかがですかといつもなら二つ返事で受けてくれる病院がつれない返事。何件かかけてようやく受けてくれるところが見つかり、転院していただいた。

 さて、本当のところはなんであろうか。

 送っても悩ましいのは続くのである。

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2007年6月 5日 (火)

マナーよ何処へ

 2つの出来事につき、おっさんの戯言をちょいと。

 先日電車に乗ると女子高生達の話しが聞こえてきた。

「さっきのやつ超うぜぇ~。なんでこの間を通るかな~。回れよって。」

 よく見ると数人のグループで乗降口にたむろしていた。急いで降りようとした乗客が彼女たちの間をすり抜けたのであろう。その現場を見ていないので、どちらがどうということも言えず、私は私が降りる次の停車駅でのことを思った。この混み合った電車の中で彼女たちは乗降口から少しでも降りる乗客のことを考え、横にどくなり一度降りるなりするのだろうかと。

 ほどなくして駅に到着した。到着前から「済みません。降ります。」と私はアナウンスしており、数人の方は既に横にずれてくれていた。ドアが開き、私は出ようとしたが乗降口に彼女たちがおり全く出られなかった。

「降りる人のために出入り口では気を遣うべきだ。降りるなり横にどくなりしなさい。」と諭したが全く我関せずであった。そのうち私も後ろから押され、彼女たちの一人を巻き添えにドアの外へ押し出された。こちらを睨みつける雰囲気を感じたが、もう一度電車に乗る余裕もなく、その場を後にした。

 もう一つ。先日起こったJRのドアに挟まれたベビーカーの件では、JRを全面的に非難する報道があったことを記憶している方も多いだろう。あれにしても急にドアが閉まるわけではない。親がベビーカーを押しながら駆け込み乗車を試みたのがそもそもの発端であろう。ドアに物が挟まったまま発進してしまうことを防げなかった電気系統の異常はそれとして解明すべきであろうが、まずはその親が非難されるべきであろう。JRおよび乗客は迷惑料を請求してもよいくらいではなかろうか。私も3人の子供を育てる間にベビーカーに乗せて何度も電車を利用してきたが、急がないこと・混み合ったところに行かないことにいつも注意していた。どんな理由があるにせよ、安全を考えれば行動は変えられるはずだ。

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2007年6月 4日 (月)

外来ナースの役割

 4月から新しく来てくれた看護師さん。少々ブランクがあり、その間腎臓を患った自身の子供の看病を続けていた。もう子供も落ち着きうちに来てくれるようになったのだが、これが実にいい!何が良いって、お母さんとしてのフォローが適切なのである。

 時間の限られる外来で、もうかかりつけになっているのなら別だが、初めての医者にいろいろ言われてもちゃんと全部を理解するのは結構大変なことだろうと思う。それ故私は難しそうなことは必ず紙に絵などを使って書いて説明する。それでもわかってそうにないなとか、子だくさんでうまく立ちゆきそうにないななどあれば、スルスルっと診察室を抜けて患児の母親とお母さん談義をしてくれる。しかも肩の力の抜き方を教えている様子、これがいいのだ。

 これまでの看護師さんもとても良くできる人で、外来にはもったいなく、ICU系で働く方がよいのではと思われた。ただ良くできて良く動くことのできるが故に手抜きができなかったように思う。やはりにじみ出る余裕みたいなものがあると人間は落ち着くのだろう。

 もちろん細かい指示が小児科の場合は多く、それを一つ一つ的確にこなすことが第一に求められることではあるが、医者にも看護師にも余裕がある方が患児&その父母にとってどれだけ安心感があることか。また医者や看護師自身も子育てで悩み、格闘している最中とわかると、戦友?同胞?意識が芽生え、気軽に声を掛けられるように思う。それらを明らかにすることで、よりよい医療ができるならそれもよいだろう。

 更に楽しく明るい外来が出来そうで、うれしい限りだ。

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緑の小道

 印旛沼に注ぐ小川の小道は

 人間が通る毛者道だ

 獣は生きるために道を使う

 しかし毛者は不便を嫌い 汚れるのを嫌う

 そこを狙って緑が 戦を仕掛ける

 やがて小道は緑の占領地となり

 北風に負けるまでは天国となる

 あと1週間で人間は敗北する

Green_road  

 

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2007年6月 3日 (日)

青・赤

 6月に入り

 紫陽花が色付き始めた

 今朝はさわやかな光の下

 青の大玉が揺れていた

 梅雨ももうそこに来ているのだろう

0706

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