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2007年3月15日 (木)

間質性肺炎

 のほほんと過ごしていたら重症児が飛び込んできた。

 インフルエンザとマイコプラズマの合併した1歳児。低酸素でroom air ではO2SAT 80前半、呼吸数も60回/minを越えていた。意識はdrowsyで痛みに顔をしかめる程度。幸いO2マスク投与5LでO2SAT 92と上昇するので、レントゲン&CTを間髪入れずに撮影し、病棟に上がって酸素テント下40%O2管理とした。CTでは間質性肺炎にマイコプラズマ感染の斑状影が散在していた。

 血液データからなんとかCO2は換気できているが、cytokine stormを思わせる所見を認め、すぐにステロイドパルスを開始。パルス後2時間で随分と落ち着き、覚醒して親に甘える状況となった。

 4日前から発熱し、呼吸も荒いので心配だったが、他院では水分を摂らせていれば大丈夫とだけ言われていたとのこと。病院を渡り歩いて来たようで、紹介状もなにもなく午後遅くに飛び込んで来たのだった。

 まだ20才の夫婦。旦那は遅れてやってきてヤニ臭い息をばらまきながら患児の妹を連れてすぐに帰ってしまった。母親は疲れ果てたのだろう、簡易ベットを用意すると倒れ込むように寝入ってしまった。今病室を訪れると祖母が患児の手を握りしめている。

 患児の母子手帳にはBCGとポリオを1回受けた形跡のみ記載されていた。もうすぐ2才なのだが・・・

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コメント

亡くなった小児科医 中原医師の労災が認定されたが 44才とは悔やまれる。
遺族にとって認定はありがたいが 訴訟にして始めて認められるとは 根本的な解決にはなっていませんね。

辛夷も満開です。

投稿: 犬と猿 | 2007年3月15日 (木) 12時08分

あら~、重症ですねえ。
先日から在宅で診ていた方もO2SAT 80代でした。ご家族がHOTも拒否されたし。まあ、90歳を超えられてましたからねえ。
今朝、静かに旅立たれました。役に立たない医者ですね。

投稿: やぶ | 2007年3月15日 (木) 17時43分

こんばんは

厳しい症例ですが...パルスが効いているようで何よりです。自分は、アデノ7の肺炎で、何をしても効かず最後は真っ白に繊維化した間質性肺炎の1例の経験があります。病勢が止まり、後遺症の残らないことを祈ります。

投稿: いなか小児科医 | 2007年3月15日 (木) 21時01分

犬と猿さん

 この件についてはリンクしているいなか小児科医さんのブログに詳しく記載されています。一つ一つの不幸な出来事が医療の崩壊を招くのではなく、医療の将来を築くものであって欲しいと願うばかりです。

投稿: クーデルムーデル | 2007年3月16日 (金) 00時10分

やぶ先生

 それも望まれる医療ですよね。立派な事だと思います。拙い例えですが、ブラックジャックによろしくという漫画で先生のような往診医が描かれています。

投稿: クーデルムーデル | 2007年3月16日 (金) 00時13分

いなか小児科医さん

 私もアデノ7ではいろいろと痛み目に合いました。今回の児もパルスは聞いているようですが、後療法が必要な感じがします。この一週間が勝負ですね。

投稿: クーデルムーデル | 2007年3月16日 (金) 00時16分

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受信: 2007年3月19日 (月) 10時32分

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