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2006年11月17日 (金)

キシリトール

 昨日キシリトールを妊婦さんが摂取した場合、産まれた子供の齲歯発生率が減少するという報道があった。

 子供の口腔内細菌叢は母親のそれと密接に関係しているため、母親の口腔内に存在する虫歯菌がキシリトールで善玉に変わるないしは死滅するならば子供の齲歯発生減少にも大きく貢献するだろうと思っていたが、どうもそれだけではないらしい。論文そのものを読んでからあらためて述べたいが、これは本当に画期的なことと評価したい。

 昨今口腔内を視診していると幼児は全般的にきれいだが、学童期以降の子供達の歯がやや汚いように思う。我々が子供の頃はホワ○ト&ホ○イトという歯磨き粉のCMがゴールデンタイムに流れ、しかもドリフも「歯磨けよ!」と言ってくれていたおかげで3分間とにかく洗面台の前でゴシゴシやる習慣が付いていた。今の子供達は幼児期の番組で『はみがき上手かな?』の歌が流れる他は毎日歯磨きに気を付ける場面に遭遇しない。親がいちいち言わない限り習慣づけされる前の子供は他のことに夢中になって忘れてしまう。このままでは8020運動など風前の灯火と思われるところへ出現してきた救世主がキシリトールなのかもしれない。

 虫歯菌をやっつけることが出来るならば歯磨きを忘れて良いというわけではないが、少なくとも時間的余裕が生まれる。そういった意味合いからもキシリトールを有効利用すべきであろう。細菌ではキシリトールだけではなくフッ素まで含有しているガムも出てきている。歯の専門ではないので、もしよくご存じの方がこれを読んでいただけるのであれば、ご教授願いたいところであるが、キシリトールやフッ素はどの程度の含有率のものをどう摂取したらよいのであろうか??

 というわけで、今日は問題提起だけでお茶を濁すこととする。

 

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コメント

こんにちは。近隣都道府県在住9ヶ月妊婦です。このニュースはわたしも大変興味を持って読みました。

下のサイトが参考になるかと思います。
日本フィンランド虫歯予防研究会
http://www.jfscp.gr.jp/index.html

ここのサイトによると、

1)キシリトールの効果が期待できる菓子は、ガムかタブレット(錠菓)に限られる
2)1)の場合も、糖類が0gで有ることと、糖質中におけるキシリトールの割合が50%を超えている必要がある
3)う蝕予防効果を十分に発揮させるためには、高濃度キシリトール配合のガムかタブレットを1日3回3ヵ月以上続ける必要がある
4)ミュータンス菌の感染予防には、子供の歯が生える少なくとも3ヶ月前から、母親をはじめとする子供の周囲に居る人たちへのキシリトール使用が望まれる

とのことです。あとキシリトールは歯垢をはがれやすくする効果もあるそうで、歯磨きの前後どちらに使用してもよいらしい。

最初ニュースを読んだとき、なんで生まれた後でなく妊娠中からキシリトールを使う必要があるんだ??と思っていたのですが、あらかじめ母親の口の中の虫歯菌を減らしておくことが大切なのかなあ?と勝手に解釈しました。

妊婦の歯周病はよろしくないということだったので歯科検診に行って歯石をとってもらったりしてたのですが、プラス、今日からはキシリトールガムのお世話になろうかなあ。。。

長文大変失礼いたしました。

投稿: いずみん | 2006年11月17日 (金) 18時57分

いずみんさん
 
 初めまして。よくわかるコメントをありがとうございました。
 キシリトールは虫歯菌など細菌を死滅させるというものではなく、口腔内の細菌叢を整え、虫歯菌の働きにくい環境にしてしまうのですね。素晴らしい甘味料ですね。
 早速今日から食後にガムを噛むようにしてみます。

投稿: クーデルムーデル | 2006年11月18日 (土) 07時45分

確かに画期的だね

胃潰瘍の一部がピロリ菌によって起こるというのを聞いたときも驚いたけど、これもかなりのインパクトあるよね

詳しく分かったらまた教えてね

投稿: 目黒駅前クリニック院長 | 2006年11月18日 (土) 09時41分

すごい。学術的問いかけに、これまた学術的回答が寄せられるなんて・・。これこそ医学者のブログだ。

私は食後に歯を磨くようになってから、虫歯になることがなくなりました・・って、情けないコメントだな。

投稿: やぶ | 2006年11月18日 (土) 15時00分

ある歯科医から こんな説明を受けました。

    ↓

キシリトールは甘味料ですが、砂糖と違い虫歯菌が酸を産生できないので虫歯にならないのです。歯も強くなります。
あまり摂り過ぎると便がゆるくなる副作用がありますけど。

投稿: 犬と猿 | 2006年11月18日 (土) 17時41分

目黒駅前クリニック院長殿

 本当に。僕らが医学教育を受けた頃はキシリトールが口腔内の細菌叢を変化させるなんて聞かなかったよね。

 日進月歩っすね。

投稿: クーデルムーデル | 2006年11月18日 (土) 23時56分

やぶ先生

 皆様のおかげです。

 アリが鯛なら芋虫ゃクジラってとこですね。

投稿: クーデルムーデル | 2006年11月18日 (土) 23時58分

犬と猿さん

 追加発言ありがとうございます。食べ過ぎると下痢とのこと。できたら摂り過ぎとは例えばガムで何個以上どれくらいの期間で摂取するとそうなるのか、わかったら教えて下さい。

投稿: クーデルムーデル | 2006年11月19日 (日) 00時05分

こんにちは。おほめいただいたので調子に乗って調べてみました。

出典は
日本トゥースフレンドリー協会のサイト
http://www.toothfriendly-sweets.jp/
です。

まずクーデルムーデル先生の疑問「キシリトールをとりすぎると下痢になる、というのはどの程度なのか?」ということですが、以下のページ(http://www.sm.rim.or.jp/~ny01-jtf/letter/diet/index.html)の「図13 糖アルコールと下痢」によると、成人男性が一度に摂取して下痢を起こす量として、キシリトールは20gとあります。
別のサイトの情報では、キシリトールなどの糖アルコールによる下痢は大腸での水分吸収を阻害するためだそうで、習慣的に摂取しているとだんだん平気になるようです^^;

さて、この「日本トゥースフレンドリー協会」のサイト、非常にためになったのですが、わたしが印象に残ったこととしては;

1)砂糖に限らず、食事をすれば必ず口の中のpHは下がる。
2)しかし、唾液に含まれる成分によってpHは元に戻る。唾液がたくさん分泌されることが大切。逆に、お茶で口をゆすいだ気になっても唾液のような効果はない。
3)虫歯にならないためには歯磨きもさることながら、「そもそも間食をしない」が一番。
4)次善の策として、砂糖やでんぷんを含まず甘味料としてキシリトールなどの糖アルコールを使用した間食を採る。
5)歯垢は睡眠中に最もたまるので、寝る前と朝起きたときに歯を磨くのは有効。

それから、先生のような小児科のお医者さんにご参考いただきたい話として、「日本のトローチ類のほとんどは砂糖などを含み、むし歯を起こす危険があります」「ヨーロッパでは、子供に飲ませるシロップ系の感冒剤がむし歯を発生させるとして、代用甘味料を使っています」という記述がありました。
実際どうなのでしょうね?

またまた激しく長文になりました。。。お許しください。

投稿: いずみん | 2006年11月19日 (日) 15時41分

いずみんさん

 毎度どうも!
 ということはガムなどの製品は板ガム一箱のキシリトール含有量8gほどらしいですから、一度に2箱まで大丈夫ってことですね。まあそんなに摂取しないでしょうが。ロッ○のキシリトールガムタブレット一箱なら甘味成分は100%キシリトールで箱全部食べると30gの摂取になるとのこと、さすがにこれを全部食べられないでしょうが・・・。
 子どもたちへの薬はどうしても糖質を混ぜてますから、特に夜の内服は気になっていました。病気で辛い時期は歯磨きに起きるのもしんどいですからね。製薬会社のMRさんに話してみます。ありがとうございました。

投稿: クーデルムーデル | 2006年11月19日 (日) 16時13分

こんな返事をもらいました。
いずみん さんの解説ともダブりますが。


一日3回食後咬むとよいとのことです。一回一粒から二粒でしょうから
普通に咬んでいれば全く問題ないのでしょうが、極端に多く咬めば便が
緩くなると思います。

投稿: 犬と猿 | 2006年11月20日 (月) 08時43分

犬と猿さん

 追加コメントありがとうございました。食後にキシリトールガム噛んで、歯磨きしましょうということですね。やってみます!

投稿: クーデルムーデル | 2006年11月20日 (月) 16時13分

まったく新しい歯ブラシを開発しました。水ではなく薬剤の強力噴射です、歯間歯周がみがけます(特許)面白い製品です。
キシリトール入りの歯磨き粉を水に溶き噴射できます。

投稿: 雨宮 優 | 2006年12月13日 (水) 11時27分

雨宮 優さん
 
 コメントありがとうございました。歯医者さんで歯石をとってもらうときのジェット噴射みたいなものですかね。

 これって安全性はどうなんでしょうか?それから溶剤を噴射ってありますが、特殊な溶液を購入するってことでしょうか?それとも歯磨き粉を水に溶いて使えるんでしょうか?

投稿: クーデルムーデル | 2006年12月13日 (水) 17時21分

歯医者です 私も一度試して見たいと思いました
器械と違って手の力によるジェット噴射なので歯肉へのダメージはそれほどでもないでしょう デンタルフロス(糸ようじ)を使って歯の間を掃除するよりはさっぱりして気持ちいいかも?? 
 この手の製品はノズルの先端が詰まりやすいので歯のお手入れの後は器具のお手入れもちゃんとしないといけないかも? 

投稿: dentist_trust | 2006年12月13日 (水) 18時18分

dentist_trustさん

 コメントありがとうございました。確かに詰まりやすいでしょうね。そのためにデンタルフロスを使わなきゃならなかったりして・・・・

投稿: クーデルムーデル | 2006年12月14日 (木) 08時05分

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