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2006年8月23日 (水)

腎臓病理組織

夏休みに腎生検を行った子供達の病理組織診断と病理標本が手元に続々と戻ってきている。

ほとんどが予想通りの結果であり、確信をもって治療に専念できるものであった。ただ1例は予想外に軽症な診断だったため、もう一度自分たちで顕微鏡を覗いて臨床所見と照らし合わせながら治療法を考え直した。

実はこの腎臓病理診断で学会が揺れている。

先日の日本腎臓学会にて病理医と臨床医10名による同一プレパラート診断を行った結果、さすがに疾患そのものは間違えようがないものの疾患の重傷度、細かい分類に関してはみごとなほどにばらつきがあった。病理組織を日常から見慣れている病理医ですら同一見解が出せないのである。

この病理組織診断いかんで治療法が選択される現在、分類が違ってしまうことは治療法やその予後に狂いが生じるということであり、ゆゆしき事態なのである。

これは日本の医療レベルが低いからではない。それぞれが信念を持って勉学に励んできた結果なのである。これからはその摺り合わせをしなくてはならない時代なのだ。

しかし患者さんは待ってくれるわけではない。今このときも疾患はどんどんと進行を続けている。それに対処するためには信頼のおける病理医に診断をお願いすることと、臨床医みずからが責任を持って病理組織診断にあたることが重要である。

ということで今日も臨床の合間にプレパラートを覗く一日になりそうだ。

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